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2019-12

コンサート、ライブにおけるマナーに関して(その3)

コンサート、ライブにおけるマナーに関して(その3)


      結局、マナーとは「何を重要視するのか」ということ


(比較1)自分が大声を出すことと、歌手の歌を聴くことの、どちらが重要なのか

  (A1)歌手の歌声を聴くことの方が重要
  (B1)自分が大声を出すことの方が重要


(比較2)自分が客席で身体を動かすことと、ステージ上のアーティストの姿を見ることの、どちらが重要なのか

  (A2)ステージ上のアーティストの姿を見ることの方が重要
  (B2)自分が客席で身体を動かすことの方が重要


 (A1)と(B1)がハッキリと分けられることは、誰もが納得するだろう。
 例えば、しょこたんが歌を歌っているときに、自分自身が大声で
「しょーこたん、ヲイ!(オイ!)」
を連呼すれば、しょこたんの歌声がちゃんと聴こえるわけがない。しょこたんの歌を聴くことよりも、自分が大声を出すことを重要視している証拠である。

 こういう行動を取る観客とって、歌手の歌とは「自分が大声を出す部分」がメインであり、それ以外のパートは「自分が大声を出すまでの待機時間」なのだ。
 自分が大声を出せない間は、歌手の歌を鑑賞しているというよりも、「次に自分が大声を出せるタイミングを、今か今かと待っている」のである。(B1)タイプにとっては、そちらの方が重要なことなのだ。

 ここで問題になるのは、大声を出している本人だけでなく、その隣にいる客も、この大声によってしょこたんの歌声が聴こえなくなる(聴き取りにくくなる)ということである。
 (A)タイプの客にとっては、歌手の歌声を聞くことの方が重要であるため、ずっと声を出し続けるPPPH」のように、歌手の歌声に客が大声を被せる行為は、迷惑行為以外の何物でもない。

 このように、マナーの問題というのは、結局は観客本人が「何を重要視するのか」の違いに帰結するのである。

 一方、(A2)と(B2)に関しては、明確に分離することには無理があると考える向きもあるかもしれない。しかし、それは錯覚である。両者は明確に分けられる。

 まず、
「前列の客が背が高いため、客席で自分が体を動かさないと、ステージ上のアーティストの姿を見ることが出来ない」
という場合は、当然ながら(A2)タイプである。

 次に、
「ステージ上のアーティストの姿を見ることが重要と考えているが、客席で自分の体を動かしている」
という場合は、ほとんどが(A2)ダイプである。これは、
「ステージ上のアーティストの姿を見ることに支障が出ない範囲で、客席で自分の体を動かしている」
という意味である。これに対して、
「ステージ上のアーティストの姿を見ることに支障が出る動きを行っている」
いる観客は、全て(B2)タイプである。

 本人にその自覚が無い場合も多いと思われるが、そういう行動を取っている以上、無意識のうちに
「ステージ上のアーティストの姿を見ることよりも、客席で自分の体を動かすことの方が重要」
という優先順位を設定しているのだ。
 このように、(B2)タイプには、
「自分が客席で動くことにより、自分自身がステージ上のアーティストの姿を見ることに支障をきたしている」
こと自体を自覚していない場合が多い。この点に関しては、後でもう一度触れる。

                                   《 続く 》

コンサート、ライブにおけるマナーに関して(その2)

コンサート、ライブにおけるマナーに関して(その2)

        本末転倒(主客転倒)すれば、マナーも転倒する


 普通に考えれば、

(B1)自分が大声を出したことで、歌手本人の歌声が聴き取り難くなってしまう。

というのは、本末転倒である。同様に、

(B2)自分が激しく上体を動かす(ジャンプ含む)ことで、ステージ上のアーティストの姿を見ること
    が困難になる。

ということも、やはり本末転倒であり、文字通りの主客転倒だと言える。
 だから、普通は、原則として

(A1)自分が大声を出す場合は、歌手本人の声に被らないように(邪魔しないように)する。

(A2)自分が身体を動かす場合は、ステージ上のアーティストの姿を見ることに支障が生じない
   程度に抑える。

となるように行動するのである。

 しかし、(B1)や(B2)の行動を取る観客も、一部のコンサート会場では実在している。
 (B1)の代表例は、“常に声を出し続けるPPPH”である。

 本来、PPPHというのは「パン(P)、パパン(PP)」と手拍子を打ち、「ヒュー(H)」でジャンプをするという行為である(「ヒュー」以外では、全く声を出さない)。私は18年ぐらい前、のりピーこと酒井法子のコンサートで実際にこれを見ている。
 そして現在でも、しょこたんのコンサートでのPPPHはこれが主流である。(「ヒュー」の発声は無い場合が多い)

 これに対し、“常に声を出し続けるPPPH”とは、PPPHの間ずっと「しょーこたん、ヲイ!(オイ!)」等と大声で連呼し続けるというもの。(「ヒュー」のタイミングで「ヲイ!」と叫ぶ)
 ちなみに、しょこたんこと中川翔子のコンサートでこれを行っている客は非常に少なく、全体の1%から5%といったところだと思う。(それ故、やっている客は全体の中で浮いた存在となる)

 一方、ハロプロのコンサートでは、アーティストやセットリストによって程度の差が生じるだろうが、“常に声を出し続けるPPPH”は珍しい存在ではない。もちろん客の全てが行うわけではなく、多くても半数といったところではないかと思う。

 (B2)は、一般的には「PPPH以外でジャンプする行為」が最も多いケースだと思われる。
 こういった客の振る舞いを「行動と認識」に分けて改めて比較すると、以下のようになる。

(比較1)自分が大声を出すことと、歌手の歌を聴くことの、どちらが重要なのか

  (A1)歌手の歌声を聴くことの方が重要
  (B1)自分が大声を出すことの方が重要



(比較2)自分が客席で身体を動かすことと、ステージ上のアーティストの姿を見ることの、どちらが重要なのか

  (A2)ステージ上のアーティストの姿を見ることの方が重要
  (B2)自分が客席で身体を動かすことの方が重要


 もちろん、「0対100で(B2)である」という極端な人はいないだろう。
 しかし、「完全に50.0 対 50.0なので、どちらにも振り分けられない」という人もまた、いない筈である。
 「49.9 対 50.1でもいいから、自分がどちらのタイプなのか選べ」と言われたら…

 さて、あなたはどちらのタイプだろうか?
                                   《 続く 》

コンサート、ライブにおけるマナーに関して(その1)

コンサート、ライブにおけるマナーに関して(その1)


             マナーの比較から見えてくること

 コンサートやライブにおけるマナーと、映画館におけるマナーには共通する部分がある。
 携帯電話が普及する過程で、一時期、映画館における鑑賞マナーが低下したことがあった。

(1)映画の上映中であるにもかかわらず、携帯電話で通話を行う。

 ほとんどが、上映中にかかってきた電話に出て喋り始めるというパターンだと思われる。本人は小声で喋っているつもりだろうが、周囲には丸聞こえであり、鬱陶しくてもう大迷惑である。

(2)映画の上映中であるにもかかわらず、携帯電話の画面操作を行う。

 ほとんどが、上映中に入った着信の確認をしていると思われる。本人は音を出していないので問題ないと思っているようだが、携帯の画面の発光は想像以上に強力なのだ。左右や後ろ(かなり後方までを含む)の席の客には画面の発光が見えてしまい、広い範囲の客にとって目障り・迷惑となる。

 このような鑑賞マナーの低下に対し、映画館側(または映画会社)は対応を行った。作品の上映に先立って流される“鑑賞マナー周知フィルム”の中で、「上映前に携帯電話の電源を切っておく」ように訴えたのだ。
 その結果、今日では(1)や(2)のようなマナー違反者をほとんど見かけなくなった。映画館における鑑賞マナーは、ほぼ回復したと言って良いと思う。

 もし、映画館側がマナー低下を放置し、回復のための対応を取らなかったら、どうなっていただろうか?
「上映中に、他の客が携帯電話で通話をするのが嫌だというヤツは、映画館には来るな。家でDVDを観ていろ」
とか、
「上映中に、他の客が使う携帯電話の画面の発光が気になるような神経質なヤツは、映画館には来るな。家でDVDを観ていろ」
とか言い出す輩が徐々に増えていたかも知れない。
 万一そうなってしまったら、それを元に戻すのは困難であろう。

 実際、一部のコンサートやライブにおいては、最近でも
「公演中に他の客が○○するのが嫌だというヤツは、コンサート会場に来るな。家でCDを聴いていろ(DVDを観ていろ)」
という意識を持っているとしか思えない客が、それなりにいる。
 この差は、どこから生じたのだろうか?
 既に述べた主催者側の対応以外にも、もう1つ理由がある。それは、客の目的意識の違いだ。

 映画館に来る客は、映画を鑑賞することを最大の目的としている者が圧倒的多数を占めている。中には「とにかく座って時間を潰す」とか「座席で眠る」とか「暗闇で恋人と隣同士になる」ことを最大の目的にしている客もいるだろうが、少なくとも「上映中に携帯電話(またはそれ以外の何らかのアイテム)を使うこと」を最大の目的にしている客は皆無だろう。「上映中に騒ぐこと」を目的にしている客も、まずいないと思って間違いない。

 ところが、一部のコンサートやライブにおいては、必ずしもこのような捉え方が出来ない。
 普通に考えれば、映画同様、
「コンサートやライブに来る客は、アーティスト(歌手・ダンサー・演奏者)のパフォーマンスを鑑賞、即ち観たり聴いたりすることを最大の目的としている」
ということになる。
 しかし、そうではなく
「会場で、自分が騒ぐ(大声を出したりジャンプするなど)ことを最大の目的とし、そのためにはアーティストのパフォーマンスの鑑賞に障害が出ても構わない」
と考えている客が、消費税率以上の割合で存在し、無視できないことがあるのだ。

                                   《 続く 》
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震電

震電

 写真撮影時40歳。
 いい歳して云々といった決まり文句は私には通用しない。たった一度の人生、他人に迷惑をかけない範囲で楽しみます。