2017-10

『機動戦士ガンダム』第10話の感想 ~ ついでに『ガンダムOO』も ~

『機動戦士ガンダム』第10話の感想
 ~ ついでに『ガンダム00』も ~


 ファーストガンダムは、成長の物語でもある。
 その成長は決して単純な右肩上がりではなく、時には大きな後退を伴うこともある。
 しかし人は、ブレながらも何かしら変わっていく。それが現実だ。

 そして、ファーストガンダムのリアルさは、そこにある。
 今週観るキャラクターは、先週観たキャラクターとは、どこかが変わっている。何故かといえば、先週の物語の経験で、何かを得たり失ったりしているからだ。視聴者は、そういうキャラクターの変化を捉えることで感情移入し、彼らを血の通った人物として見ることが出来る。

 非常に些細な例を挙げよう。アムロは地球での初陣の際、発進直後に「お、落ちる!」と動揺して(重力加速度の影響が想像以上だったため)、着地に失敗(前方へつんのめって転倒)している。しかし、その次からはそういう失敗をすることはなく、第10話に至っては狭いスペースにピンポイントで着地することにも成功する。
 ちなみに、カイもこの点に関しては同様である。ガンキャノンの初陣の際には着地に失敗するが、その次の出撃の際には着地に成功して見せるのだ。

 また、アムロは第9話でガンダムのジャンプ力とロケットエンジンを使うことによって空中戦を展開し、敵味方を驚かせた。これは、第7話でアムロがシャアのザクと自由落下戦闘を行った経験から考え出した戦法だと想像できる。

 人は、経験を積むことで成長する。昨日まで出来なかったことが、今日は出来るようになる。
 一方で、辛い体験をすることで、昨日まで出来たことが今日は出来なくなってしまうこともある。
 あるいは、人は時として単に失敗することもある。偶然もまた現実なのだ。
 ファーストガンダムは、最初からその全てを描き続けている。だから、観る者を引き込むのだ。

                   第10話 ガルマ散る

 今回はサブタイトル通り、ガルマがメインの話。
 いや、実はシャアがメインと言うべきかも知れない。

 今までの話で、シャアがガルマの戦死を望んでおり、そうした状況に陥れようと画策していたことは明らかである。しかし、その理由は謎だった。見ようによっては、
「こんな無能な男がジオン軍の要職に就いていたら、勝てる戦争も勝てなくなる。こういうバカには早いところ名誉の戦死を遂げてもらおう」
と、飽く迄もジオン軍全体の利益を考えているようにもとれる。
 あるいは、ジオン内部にはザビ家に対する隠れた反抗勢力がいて、シャアはその組織の一員として動いていると考えることも出来た。

 それが今回、
「仇討ちをさせてもらう」
「君は良い友人であったが、君の父上がいけないのだよ」
というシャアの台詞から、彼がデギンに対する個人的な恨みからガルマを謀殺したことが明らかになった。
 謎が一つ解けたわけだが、では「仇討ち」とは誰の仇討ちなのか? デキンがシャアにとって大切な人物を殺していることになるわけだが、デギンは誰を、どういう理由があって殺したのか? 謎が一つ解けたことにより、また新たな謎が浮上してくる。

 ガルマは、最初から一貫してガンダムの撃破ではなく鹵獲にこだわっていた。今回、その理由の一つが女のためだったことが分かり、シャアでなくても「このお坊ちゃんが!」と言いたくなる。
 しかし、そんなガルマも、自分の乗っているガウが墜落すること避けられなくなったとき、迷うことなくホワイトベースへの体当たりを決意。
「私とて、ザビ家の…男だ! 無駄死にはしない!」
 自ら操縦桿を握り、ジオン公国の栄光を叫んで突っ込む。それでも、最後の最後で愛する女性のことを思い浮かべるところは、やはりガルマらしいというか、血の通った人間であることを感じさせる。

 ガルマはその最期の瞬間、“軍人”でも“ザビ家の男”でもなく、恋人を想う只の一人の男として生き、そして死んだのだ。

 今回の戦場は、過去の戦闘で既に廃墟となった市街地。
 映像的に印象に残ったのは、ガンダムを探しているザクが廃ビルの中を覗き込んだ瞬間、至近距離からバズーカの直撃を喰らって吹っ飛ぶシーン。
 もちろん、ホワイトベース、ガンキャノン、ガンタンクによる一斉射撃も見応えがあった。(こういう攻撃が出来たのも、前回マチルダの部隊による弾薬等の補給があったればこそ)
 両方とも、映画的な映像だ。

「勝利の栄光を、君に!」
と、ガルマに対して芝居がかった敬礼をして見せるシャアの姿も印象的である。芝居がかった行為は、こういうふうに見せれば効果があるのだ。
 いくらドラマであっても、見せ場が必要であっても、状況的に理屈に合わない芝居がかった行為を見せられたら、白けてしまう。今回のシャアの行為は、そうではない。むしろ必然である。

 ちなみに、この「勝利の栄光を、君に!」という件は、リアルタイムで視聴していた中学生である当時の私たちの間で、時々真似されていた。部活が終わって帰るとき等、友人と別れる際に、「勝利の栄光を、君に!」と言って相手に敬礼をするのだ。当然、やられた方はいい気持ちはしないので、お返しに軽く蹴りを入れにいったりする。
 当時の中学生は、そんなこともやっていたのだ。

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 おまけ 『ガンダム00』 #15 反抗の凱歌

 残り話数も少なくなってきてるけど、前回の“ガンプラ研究所”でMS形態へ変形することが明らかになったGNアーチャーは、いつ登場するのか? そして誰が搭乗するのか?
 GNドライブは積んでいないだろうから、普通の人間が乗り込んだら、アロウズのMSに秒殺されちゃうよなぁ。
 と言うことはつまり、超兵のマリーが乗るんだろうな。そしてきっと、ララァみたいに愛する男性を守って死んじゃうんだろうな…

と、先週思ったことに、早くも現実化の兆しが。マリーには死んで欲しくないんだけど。

 ブシドーの機体が、漸くトランザム化。『レイズナー』では、V-MAXが全軍の機体に実装されたんだっけかな?
 イオリアの最期の切り札は、「何らかの方法で世界中の擬似GNドライブを一斉に機能停止させること(オリジナルのGNドライブには影響なし)」だと思っていたが、世界中の擬似GNドライブを一斉にトランザム化させることで、「全人類をニュータイプ化」させることの方がもっと凄いか?
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震電

震電

 写真撮影時40歳。
 いい歳して云々といった決まり文句は私には通用しない。たった一度の人生、他人に迷惑をかけない範囲で楽しみます。