2017-08

WBCの要請を受けたJBCが、長谷川 vs ファッシオ戦にビデオ判定を導入

WBCの要請を受けたJBCが、長谷川vs ファッシオ戦にビデオ判定を導入


 WBCは、3月に行われた内藤 vs ポンサクレック戦の際、JBCにビデオ判定の試験的導入を要請。しかし、JBCはTV局との連携を含めた準備不足を理由に、これを断っていた。(『ボクシングマガジン』5月号の記事より)

 それから約3ヶ月後に行われた長谷川穂積 vs クリスチャン・ファッシオ戦では、国内初となるビデオ判定が導入される運びとなった。
 試合前、リングアナウンサーからその旨を知らされた会場のファンは、長谷川の試合がこのところ流血続きだったことを改めて思い出し、少なくとも最悪の事態は避けられることを安堵したのではないだろうか。最悪の事態とは、バッティングによる負傷を有効打によるものだと誤審され、さらにその負傷を理由にTKO負けにさせられてしまうことである。

 ビデオ判定導入により、より正確な裁定が期待されるのは、以下の通り。
(1)負傷がバッティングによるものか、有効打によるものかの見極め
(2)ローブロー、エルボー等の反則打の見極め
(3)ダウンかスリップダウンなのかの見極め

 私が特に期待しているのは(3)である。
 今まで、ボクシングの試合では、ダウンの裁定に関してはレフェリー(主審)に一任されており、3人のジャッジ(副審)による訂正の仕組みが存在しなかった。これは、ボクシングにおける構造的欠陥として、長く問題視されてきた。ボクシングと同じくらいメジャーな格闘スポーツである柔道が、主審の誤審を即座に修正させることが可能な裁定システムを有していることと比較すると、対照的である。

 ビックマッチにおけるダウンの誤審として記憶に新しいのは、ジュダー vs メイウェザー戦だ。
 初回だったと思うが、ジュダーのカウンターを喰って片方のグローブをキャンバスにメイウェザーに、ダウンが宣せられなかった。あの誤審がなかったら、単なるポイントの変化だけではなく、その後の試合の流れ自体が変わっていた可能性もある。

 もう1試合挙げるとしたら、2004年に行われた、アルツール・グレゴリアン vs アセリノ・フレイタス戦(WBO世界ライト級タイトルマッチ)である。
 確かグレゴリアンが3度ダウンしたことになっていると思うが、実際にダウンしたのは1度だけである。それ以外は、フレイタスが手首から前腕部でグレゴリアンの首筋を巻き込むようにして引っ掛けるなど、有効打ではない方法(反則打)で転倒させている。
 こんな酷い裁定で連続防衛記録を断たれたグレゴリアンは、気の毒で仕方がない。

 ビデオ判定には、問題視された場面を迅速に巻き戻し・再生するビデオオペレータの存在が必要不可欠である。彼らは画面には映らない、文字通り縁の下の力持ちだ。誤審は無いに越したことは無いけれど、もしもの場合は彼らの手腕が頼りとなる。独特のプレッシャーもあると思うが、頑張って欲しい。ボクシングという素晴らしい競技を、より完全なものに近づけるために…。
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震電

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 写真撮影時40歳。
 いい歳して云々といった決まり文句は私には通用しない。たった一度の人生、他人に迷惑をかけない範囲で楽しみます。