2017-10

「しょこたんのコンサートに行かれる方ですか?」高島屋の東急ハンズでサイリウムを手にしていたときの不思議体験

「しょこたんのコンサートに行かれる方ですか?」
高島屋の東急ハンズでサイリウムを手にしていたときの不思議体験


 しょこたん(中川翔子)のコンサート(愛知厚生年金会館)に行く途中での出来事である。
 日時は、5月17日(土)の14時ごろ。
 場所は、名古屋駅の高島屋の東急ハンズの、サイリウムが置いてあるコーナー。

 そこで私は、不思議な体験をした。
 しかし、間違いなく現実の体験であるにもかかわらず、大事なシーンの記憶が断片的にしか残っていない。全てを忘れてしまう前に、その体験を書き記しておこう。

 その日の13時55分ごろ、私は名古屋駅の高島屋の入り口にいて、焦っていた。
 何故なら、映画『NEXT』の当日券を既に買っており、その上映時間である14時20分が迫ってきていたからである。
 焦りながらも、私は名古屋駅の高島屋に入っていった。
 何故なら、しょこたんのコンサートに行く前に、サイリウムを一式買い揃えておく必要があったからである。(その理由は → こちら
 今思えば、映画を観終えてから買いに行っても良かったような気もするのだが、これも数分後に起こる不思議な体験に引き寄せられたということなのだろうか?

 目指すフロアに到着した私の目に入ったのは、玩具売り場。私は名古屋駅の高島屋に入ったのは久し振りであり、このフロアは全て東急ハンズなのだと思い込んでいた。だから、とりあえずその玩具売り場に足を踏み込んでみたのだが、どう見ても私が知っている東急ハンズのパーティーグッズのコーナーとは様子が違う。
 あれ、おっかしいな~? 確かこのフロアだと思ったんだけど…

 こうしている間にも、時間は刻々と過ぎて行く。
 こういう場合は、聞いた方が早い。私はエプロン姿の女性店員さんを見つけ、尋ねてみた。
「すいません、サイリウムは、どこに置いてありますか?」
「ええと、こちらではなくて、あちらの東急ハンズさんの方にあると思います…」

 あ、この一角は東急ハンズではなかったのか…私が幾許かの羞恥心とともにそう思った刹那、女性店員さんは、ハッと何かに気付いた様子で私の胸元に視線を落とした。その瞬間、私は胸に針を突き刺されたような衝撃を覚えた。
(「やばい、バレたか?!」)
 そのときの私は、ゲキチョッパー(『獣拳戦隊ゲキレンジャー』のキャラクター)のジャケット(ジャージ)を上着として着用し、その中に、しょこたんのコンサートのツアーTシャツ(JCBホールのコンサートで購入した白地のもの)を着込んでいたのだ。

 一般人なら、例えこの組み合わせであっても、それが何を意味するのか気付きはしない。しかし、玩具屋の店員さんとなれば、話は別だ。実際、私が昔所属していた同人サークルには玩具屋の女性店員さんがいて「クウガの玩具を買っていく客には、子連れじゃない大人も結構多い。自分のために買う人は、雰囲気で分かる」とか話していたのだ。

 今、エプロン姿の女性店員さんを目の前にして、私の全身を「自分の正体がバレてしまった!」ような感覚が駆け巡る。40過ぎのオッサンが、しょこたんのコンサートに行っても別に悪いとは思わないけれど、何だか無性に恥ずかしい!
 私はサイリウムの売り場を教えてもらったお礼もそこそこに、その場を後にした。

 十数メートルしか離れていない東急ハンズの売り場に逃げ込んだ私は、ホッと安堵したのも束の間、サイリウムのコーナーを見つけると、直ちに商品の選定を始めた。こうしている間にも、映画の上映時間が刻一刻と迫っているのだ、急がねば!
 あ、でも黄色のサイリウム、高輝度タイプしかないやんか、困ったなぁ…
 代わりにオレンジ色のヤツを買っとこうか…
 ピンク色は、やっぱ2本買っといた方がイイかな?
 ああ、もう時間がないのに、なに迷ってんだろう俺…

 その時、不意に私の左斜め後方から、女性の声が聞こえた。

「しょこたんのコンサートに行かれる方ですか?」

 振り向かなくても、私は瞬間的に察知した。この声は、さっきの女性店員さんだ!
 やはり、私の正体を見抜いていたのだ!
 もはや観念するしかない私が振り返ると、そこには…

 さっきの女性店員さんとは、全く別人の女性がいた。

「?!●×△※!?▼♯?!」
 正直言って、この想定外の展開には度肝を抜かれた。
 確信に近い予想が100%外れてしまった私は、振り返る途中の身体を捻った状態で、たっぷり2秒半は固まっていたと思う。
 その女性は、振り返った私から見て、それなりに至近距離にいたような気がする。けれども、この振り返った時の映像は、記憶から完全に抜け落ちている。
 その“謎の女性”の問いかけに、具体的にどう答えたのかも覚えていない。ただ、正直に肯定したのは確かだと思う。

「そちらも、(しょこたんの)コンサートに行かれるのですか?」
 私は搾り出すようにそう言った。このことは、確実に覚えている。
 しかし、この問いに“謎の女性”がどう答えたかのかも、そのときの映像も思い出せない。

 記憶に残っている映像は、たった一画像だけなのだ。
 私から1メートルぐらい離れた距離に、その“謎の女性”が立っている映像である。
 細身で、黒髪。
 細い身体にピッタリした感じの、黒い衣装。ゴスロリを洗練させて、よりスタイリッシュにした感じのデザインだった。
 顔は、小顔で卵型の輪郭。目鼻立ちに関しては、記憶の映像には写っていない。
 全体の印象としては、まるで「お人形さん」のよう。

 年齢は、16才のようにも26才のようにも思える、不思議な感じ。
 いずれにせよ、若くてオシャレな女性で、いわゆる“ヲタの臭い”が全くしない。衣装こそ少し特殊ではあるが、ピシッと着こなしていて不自然さが無い。素人ではなく、まるで正規の制服を着用しているプロフェッショナルのような佇まいがあった。
 渋谷で行われたファーストコンサートのときも、全くオタクを感じさせない女性客はいた。しかし、そういう女性は服装も全く普通であり、一般的なOLと何ら変わりなかった。それに対して、今回の“謎の女性”はオタクを感じさせないだけではなく、まるで「お人形さん」のようであり、良い意味で神秘的なのだ。
 一方、私はしょこたんのツアーTシャツの上にゲキチョッパーのジャージを羽織った、見る人が見れば“如何にも”な特撮系の40過ぎオヤジである。両者の間には、何の接点も無いとしか思えなかった。

 まさに、不可解極まる状況。
 あの時、私の頭の中には3つの「?」が渦巻いていた。

(1)何故、私の斜め後ろの位置にいて、私がしょこたんのコンサートに行く人間だと分かったのか?  その位置(角度)からは、私がしょこたんのツアーTシャツを着ていることは視認できない筈である。
 また、コンサート当日にサイリウムを買おうとしているとはいえ、時刻はまだ14時。この時間にここにいることは、むしろ不自然ではないか。

(2)私がしょこたんのコンサートに行く人間だと分かったとしても、何故、若い女性が40過ぎのオッサンにわざわざ声をかけたのか?

(3)この女性からは、“同類の臭い”が全く感じられない。いったい何者なのか?

 …ふと気付いたとき、女性の姿は既に私の視界から消えていた。
 私は何だかキツネにつままれたような気分で、サイリウムを手にレジへと向かった。
 レジを済ませた後、私は高島屋を出て予定通り映画を観に行き、映画を観終えると愛知厚生年金会館へ脚を運んだ。

 その日のコンサートでも、翌日のコンサートでも、その“謎の女性”らしい客を見かけることはなかった。
 一期一会とは、こういうことを指すのだろう。

 今になって思えば、あの女性は、私の年齢を20代だと勘違いして声をかけたのではないか。斜め後方からでは顔が見えないので、そういう思い違いをすることは十分に有り得る。
 20代だと思って声をかけてみたが、振り返ったら40代のオッサンだったので、ビックリしてササッと引いた……概ね、そんなところだろう。
 私だって、20代の若いネーチャンと思って声をかけ、振り返った相手が40代のオバサンだったら、ビックリして思わず引いてしまうと思う。
 これ以外にも、声をかけたらいきなり相手が固まった(リアクションが鈍かった)ので、気味が悪かった(気まずかった)ということもあったとは思うが。

 それにしても、例え相手が自分と近い年齢だと思えたとしても、普通の女性が見ず知らずの男性に声をかけるものだろうか?
 私だったら、例え「この人は、しょこたんのコンサートに行く人かな」と思えても、相手が女性だったら絶対に声をかけない。声をかけるとしたら男性に限るし、それも「この人は、しょこたんのコンサートに行く人に間違いない」と確信できる場合だけである。「コンサートの始まる4時間前に、東急ハンズのサイリウムのコーナーにいる」というだけでは、例え相手が同世代の男性であっても、声をかけたりはしない。

 あの日、私に声をかけた“謎の女性”は、コンサートのスタッフだったのではないだろうか?
 あるいは、しょこたんの知人だったのかも知れない。(でも、“きゃんち”や“きょも”ではない。もっと細身だった)
 見ず知らずの男性であっても、「しょこたんのコンサートの客かも…」と思える相手には、つい声をかけてしまう。そういう女性には、それなりのワケ(いわゆる関係者であるとか)があったのではないかと思う今日この頃である。

 あの“謎の女性”が、私が着用していた上着がゲキチョッパーのジャージであることに気付いていたとか、あの黒いゴスロリ風の衣装が『魔法戦隊マジレンジャー』のナイまたはメアのコスプレだったとか…そういうことは、有り得んよな~、うん。ナイやメアの衣装は、もう少し派手だし。

 最後に、私に声をかけてくれた“謎の女性”へ…
 せっかく声をかけて下さったのに、固まってしまって失礼しました。
 上記のような経緯もあり、かなりビックリしてしまいましたが、嬉しかったです。
 予想外・不可解だっただけであり、決して引いていたわけではありません。私があと15才若かったら、ダメもとでお茶に誘っていたことでしょう。うーん、残念。
 いずれにせよ、不思議な体験をありがとう!
 何だか寿命が延びたような気がしています。
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震電

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 写真撮影時40歳。
 いい歳して云々といった決まり文句は私には通用しない。たった一度の人生、他人に迷惑をかけない範囲で楽しみます。