2017-10

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『仮面ライダー電王』の感想

『仮面ライダー電王』の感想


 『仮面ライダー電王』が終了した。次の日曜日からは新しいライダー『仮面ライダーキバ』が始まる。その前に、『電王』を観終えた感想を簡単に記しておこう。

 最終回を観て、改めて感じたことがある。
 やはり、『電王』は“石ノ森作品”と言うよりは“藤子不二雄作品”のテイストに近い。
 「主人公自身が“異形な者”と化す(あるいは、“異形な者”としての属性を得る)」のではなく、「主人公が“異形な者”をパートナーにする」というスタイルの作品だったからだ。

 良太郎の本質的自己(アイデンティティ)は、変身することによって“異形な者”としての属性を得てはいない。良太郎がモモタロス達のイマジンに憑依されるということは、彼が“異形な者”としての属性を得るということではなく、イマジン達が良太郎という“現代の人間の属性”を得るということだった。飽く迄もイマジンが良太郎に変身していたのであり、その逆ではない。電王への変身も、基本的には同じである。

 だから、“仮面ライダーの属性”の重要な項目(それに関する詳しい記事 → 平成ライダーシリーズ考 ~『クウガ』から『響鬼』まで~)の一つである、“仮面ライダーであることのマイナス面”の本質的な部分は、イマジン側が負っている。即ち、

・同族に対する裏切り者となる(同族同士で殺し合いをする)
・最終的に勝利した場合、自分自身は消滅してしまう

の2点である。良太郎本人も、

・特異点であるが故の孤独

という“異形な者”としての属性を有しているが、彼は「特異点であるから電王になれた」のであって、「仮面ライダーになったため、特異点となってしまった」のではない。良太郎が抱える“特異点であるが故の孤独”は、“仮面ライダーになった故の孤独”とは根本的に別物なのだ。

 これに対し、イマジンの憑依無しでゼロノスに変身できる桜井侑斗は、彼自身が“仮面ライダーであることのマイナス面”を背負っていた。桜井侑斗は、変身するたびに周囲の人々から忘れ去られて孤独になっていく。これは“仮面ライダーになった故の孤独”であり、“仮面ライダーになることで受け入れた(なる前の段階で覚悟した)リスク”である。

 このように、良太郎と侑斗の属性は本質的には異なる。しかし、両者とも「周囲の人々の記憶」が変化することで、「周囲の人々=社会から孤立する」という図式は共通している。この似て非なる属性を持った二人のヒーローを並び立たせたことは、『電王』の大きな見所になっていたと思う。

 見所と言えば、最初の頃に書いた(その記事は → 『仮面ライダー電王』 滑り出し快調!)通り、“かぶき者”としてのヒーロー像、ヒーローとしての“傾き(かぶき)具合”が絶妙だった。この点に関しては大成功だったと思う。
 一方、失敗した面もある。デンライナーという非バイクの主役メカを登場させることで、宇宙刑事シリーズの要素を仮面ライダーシリーズに取り入れるのかと思われたのだが、これに関しては中途半端で違和感の残る部分が多かった。
 「電車の中でオートバイを定置運転している」という映像は、いつまでたっても馴染むことが出来ず、実際絵になっていなかったと思う。やはり、電車の操縦は『電車でGO!』みたいに「いかにも電車!」という方法でないと、見ている側も気分が乗らない。

 電車とバイクというメカをリンクさせるには、やはり「一人乗りの小さな車両が変形してバイクになる」といったギミックが相応しかったのではないか。デンライナー本体側の攻撃は、ナオミや車両に残っているイマジンにやらせれば良い。
 仮面ライダーに電車というコンセプトを取り入れながら、それを徹底しきれなかった、活かしきれなかった点が悔やまれる。

 藤子不二雄作品では、主人公がQ太郎やドラえもんといった“異形な者”であるパートナーを得ることで物語が始まる。主人公は“異形な者”であるパートナーと親しくなるが、彼自身は決して“異形な者”としての属性を得ることは無い。そしていつの日か、Q太郎やドラえもんといった“異形な者”は、普通の少年である主人公に別れを告げ、“別の世界”へと帰って行く。
 『電王』におけるモモタロス達イマジンも、そうした“異形な者”としてのパートナーだったのだ。願わくは、『電王』を観ていた子供達が、“異形な者”を迎え入れ、彼らとパートナーシップを築ける人に育たんことを…
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私は見る暇がないんでOTL

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震電

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 写真撮影時40歳。
 いい歳して云々といった決まり文句は私には通用しない。たった一度の人生、他人に迷惑をかけない範囲で楽しみます。

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