2017-08

『キューティーハニー』

『キューティーハニー』
  2005年(4月17日~)のWOWOWで観た映画:2本目
  映画を観た日:2005年5月4日(水)


 このところ邦画を観ることが多いが、別に邦画が好きというわけではない。今回は、録画装置(HDR)の空き記録容量を増やすために、1回観てすぐ消せそうな作品を優先して観ただけである。
 私はリアルタイムでTVアニメ版『キューティーハニー』を観た世代である。「どうせVシネマ程度の出来だろう」と予想をしても、実写化されたとなれば、チェックせずにはおれないのが性(さが)というもの。正直ほとんど“ハニーフラッシュ”目当てのみで録画したのだが、意外にも全体的に楽しめた。『阿修羅城の瞳』とは逆で、小さくまとめてそこそこ成功しているのだ。

 目当ての“ハニーフラッシュ”はアニメ版とは程遠い出来栄えで、セクシー度が低すぎる。第一、キューティーハニーのコスチュームが、脇の下すら露出していないという言語道断のデザインなのだ。同じヒロインものの実写版『セーラームーン』を少しは見習えと言いたくなる。
 ハニー役の佐藤江梨子の日本人離れしたプロポーションが、アクションシーンの吹き替えを困難にしたためなのかも知れないけれども、一工夫して欲しかった。変身前にブラとパンティだけになるシーンがあるのに、キューティーハニーに変身してあの衣装では、ガッカリである。

 そういった不満を補っていたのが、佐藤江梨子のスタイルの素晴らしさである。9頭身かと思われる骨格に、長い手脚。クビレこそそれほどではないものの、バストとヒップも見事で、まさに絵になる躰である。
 佐藤江梨子は体が柔らかいことを以前から知っていたので、アクションに少し期待していたのだが、残念ながら見るべきものはなかった。あの動きなら本来は“見苦しい”レベルの絵になるところだが、優れたプロポーションが作用して何とか観られるレベルになっていた。
 プロポーション以外にも、ハニーのアクションを華麗ではなく絶叫系の荒々しいものにしたことで、却ってアクションの稚拙さを目立たせないようにしていたのは正解だった。もし、佐藤江梨子にユマ・サーマンのような華麗な剣捌きを演らせようとしていたら、眼を覆わんばかりの結果になっていたに違いない。
 また、佐藤江梨子はプロポーションは美しいが、顔に関しては美人顔とは言えず、むしろ3枚目に近い。この美人ではないことが、絶叫系の荒々しいアクションをある意味で自然なものにしていた。結果的にではあるが、体と顔の美しさが一致しない佐藤江梨子の特徴が生かされていた。
 もしも飯田圭織が、華麗なアクションをやれないからといって絶叫系の荒々しいアクションをやったとしたら、どうだろう。かなり不自然というか、痛々しい絵になるはずだ。

 物語としてこの映画を評価すべき点は、主人公のハニーと副主人公の夏子の、出会いから友情が深まるまでをキチンと描いたところである。
 アンドロイドであるために過去の想い出を持っておらず、友達のいないハニーと、人間でありながら他人との結びつきを避け、想い出を作ろうとしない夏子。ハニーが派手な色ばかりをまとって逆に周囲から浮いてしまい、モノトーンの服ばかり揃えている夏子が自室に引き篭もっている描写も映画的な説得力があって良い。
 そんな正反対で反りの合わない二人だったが、組織内に居場所を失いつつあるという共通の事情から行動を共にするようになり、互いに親しくなっていく。単純だが、感情移入の出来る状況を色々な側面から描き、納得の出来る一つの結果へとまとめていく。
 映画というものは結局、「過程に感情移入し、結果に納得できる」かどうかなのだ。

 佐藤江梨子の陰に隠れて映画の終盤まで気付かなかったが、夏子役の市川実日子も背が高くてスタイルが良い。
 この映画で最もセクシーだったのは、薄地のチャイナ服が風にあおられたことによって夏子の脚線美が透けて見えるシーンだった。この際、画面奥にいるハニーがミニスカート姿で脚線美を露にしていることとの対比も効いていたことを付け加える必要があるだろう。
 カエル顔とも言える佐藤江梨子と比べれば、市川実日子は美人であり、この二人の女性はバランスの取れたコンビになっている。低予算映画でも、キャスティングその他をしっかり計算すれば、そこそこ楽しめる映画になるということに気付かされた一本であった。
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震電

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 写真撮影時40歳。
 いい歳して云々といった決まり文句は私には通用しない。たった一度の人生、他人に迷惑をかけない範囲で楽しみます。