2017-10

粟生隆寛 VS ガブリエル・ペレス

  日本武道館ダブルタイトルマッチのアンダーカード
  粟生隆寛 VS ガブリエル・ペレス

  2006年の会場で観た試合:4回目
  観戦日:2006年11月13日(月)

 58kg契約ウェイトの6回戦、しかも来年3月に日本王座挑戦が決まっているとなれば、この試合はタイトル前哨戦ならぬタイトル挑戦前の調整試合である。ペレスの体を見ても、明らかに粟生よりも一回り小さい。かませ犬と言うよりは、ちょっと癖のある調整相手と言ったところだろう。

 この試合、粟生は右はほとんどジャブのみしか出さなかった。それもチョンチョンと距離とタイミングを計るだけのジャブである。傍目には、左腕一本だけで戦っているように感じられた。
 それでも1ラウンドに、その左のカウンターであっさりとダウンを奪う。その後相手に粘られたものの、6ラウンドに相手のいきなりの右に自分の右フックを被せ、そこへコンパクトな左フックを返すと、これが綺麗に顎を打ち抜いた。視線を宙に泳がせて前のめりに倒れそうになるペレスをレフェリーが抱き止め、試合は終了した。

 調整試合としては、まぁこんなところだろう。
 客席で観ている私もそう思ったし、試合後のリング上でインタビューを受けている粟生もそんな感情を漂わせていた。
 相手に警戒されている左を最後にキッチリ決めるところは、史上初高校6冠は伊達ではないと思わせた。相手のバッティングで目の上を腫らしても、試合中はレフェリーにアピールしなかった点も評価できる。

 試合後のインタビューでは、「(日本王座挑戦は)あっさり勝たしてもらう」と断言していたが、さすがに今日のような試合内容にはならないだろう。
 地上波で放送された煽り映像では、右でもダウンを奪っていた。日本王座挑戦では、粟生の右の使い方に注目したい。
 また、今回の試合ではほとんど出さなかったボディブローを、実際にどこまで武器に出来ているかにも興味がある。『エキサイトマッチ』に出演した際、バレラとのスパーリングに関して「(バレラのボディーブローで)何度倒されたことか」と語っており、ボディブローの重要性も身を以って知っている筈だ。左のカウンターをボディに突き刺してのKO勝ちというパターンも見てみたい。

 この日、粟生がカウンター使いというテクニシャンでありながら、骨格が太いという点に気が付いた。左のカウンターの威力は、タイミングと切れが良いのはもちろんとして、この骨格の太さに支えられている点もあるように思えた。日本人ボクサーにしては珍しいタイプである。
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震電

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 写真撮影時40歳。
 いい歳して云々といった決まり文句は私には通用しない。たった一度の人生、他人に迷惑をかけない範囲で楽しみます。