2017-08

『フランケンフィッシュ』

『フランケンフィッシュ』
  2006年(4月29日~)のWOWOWで観た映画:14本目
  映画を観た日:2006年8月6日(日)


 アメリカの「巨大生物=モンスター」ものは、本当に侮れない。
 普通の日本人の感覚だと、『フランケンフィッシュ』というタイトル(原題通り!)から、まともな映画であるとは想像しにくい。低予算の3流映画、いわゆるゲテモノ映画をを想像してしまうだろう。しかし、この『フランケンフィッシュ』は、本当にきちんと作られた正統派のモンスター映画なのである。

 映画の冒頭に出てきた死体のプロップ(造形物)の出来は今ひとつであったが、それ以外のヴィジュアル・エフェクトは、どれも充分合格点をつけることができる。
 『アナコンダ2』 もそうだったが、水中(水面下)を移動するモンスターの映像のクオリティが相当に高い。本来、水という素材は特撮では描写が難しく、日本特撮では伝統的にこれを苦手としている。それなのに、アメリカのモンスター映画はむしろ得意としているようだ。そういったノウハウを確立しているということだろう。

 ストーリーは標準的ではあるものの、先が読めそうで読めなくて最後まで楽しめる。
 アメリカのお家芸とも言える、良質なモンスター映画の定番だ。即ち、
「隔絶された場所」で、
「モンスターと対決する羽目になった登場人物たち」が、
「一人また一人と数を減らしつつ」も、
「手持ちの装備のみ」で、「創意と工夫」によって、
最終的にはその「危機的状況から脱出・生還する」というパターン。
 これが破綻無く上手くまとめられているのだから、面白いのである。

 こういう表現は余り使いたくないのだが、日本の怪獣映画は所詮お子様向けのクオリティ(平成ガメラ3部作でさえ、映像のクオリティは決して高くなかった)で作られている。これにに対し、アメリカのモンスター映画は、大人向け一般映画としてのクオリティを前提にして作られているのだ。この基本的製作姿勢の差は大きい。

 限られた予算内で一定以上の品質を実現するにはどうしたら良いのか?
 それには、大風呂敷を広げたりせず、限られた状況下での物語にするしかないではないか。
 最近、日本特撮映画も、そのことに漸く気付き始めているように思える。日本人の怪獣映画ファンが、アメリカのモンスター映画で渇きを癒している現状を、何とか変えていって欲しいところだ。
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コメント

初めまして

初めまして、小六と申します。
フランケンフィッシュにTBさせていただいてます。

この手の映画って本当にバカバカしいって言う人も居るかもしれませんが、なかなかどうして。
面白かったですよねー
B級感漂いまくってます。
この手の雰囲気大好きです。
では。また…

日米における映画のニーズ差

 小六さん、初めまして。ご訪問ありがとうございます。

 こういうB級映画の存在が、製作費50億円オーバーの大作を支えているような気がします。いわゆるピラミッド構造。
 しかも、今の日本映画からすると、『フランケンフィッシュ』はジャンルはB級でもSFXはA級です。日米における映画のニーズの違いから来るものなのでしょうが、特撮ファンとしては地団駄踏む思いがします。

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■フランケンフィッシュ 「FRANKENFISH」 2004年・米フランケンフィッシュ■監督 マーク・A・Z・ディッペ■製作 アッシュ・R・シャー他■脚本 サイモン・バレット、スコット・クレヴェンジャー■音楽 ライアン・ビヴァリッジ■キャストトリー・キトルズ (サム・

フランケンフィッシュ

<font color="green"><b>2004年製作 南アフリカ、米国監督:ジャック・ショルダー出演;コリン・エッグレスフィールド、ジョン・リス=デーヴィス、ジェイミー・バートレット</font></b>WOWOW放送を視聴。米南部の湿地帯.変死

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