2017-08

マルコ・アントニオ・バレラ VS ムゾンケ・ファナ 他3試合

WOWOW『Excite Mach』
          2005年4月11日 20:00~ 放送分


       イバン・エルナンデス VS フェルナンド・モンティエル

 完全にアップライト・スタイルのモンティエル。エルナンデスは、背中を少し丸めて、ややクラウチング気味。
 1ラウンドは、モンティエルの防御の良さが目立つ。勘が良くてスウェーでパンチを躱せる上に、普段は両腕ともオン・ガード・ポジションに戻している。勘の良い選手は得てして普段のガードが甘いものだが、モンティエルは「守るときはキッチリと守る」という感じだ。
 2ラウンドに入ると、今度はモンティエルの攻撃面の良さが目立つ。前へ前へと出てくるエルナンデスを捌きながら、単発ながらもクリーンヒットを入れる。
 3ラウンドは、常に上体を左右に振りながら前進を続けるエルナンデスに対し、モンティエルはボディワークをほとんど使わずフットワークとガードで対処する。両者ともリング内を動き回っているわけだが、そこから“動と静”という印象を受ける。“静”のモンティエルが行っているボディワークは、カウンターを返す際のヘッドスリップといった、最小限で瞬間的なものだ。
 4ラウンドから両者互角の攻防が続くが、その均衡は、6ラウンド半ばでエルナンデスがダウンしたことによって崩れた。7ラウンドに入ると、モンティエルは落ち着いて仕留めにかかる。ボディブローで王座を奪ったエルナンデスが、この回、ボディブローで王座を奪われてしまった。

 モンティエルのパンチからは、「強さ」というより「硬さ」が伝わってくる。サンドバックを大きく揺らすようなパンチではなく、命中した個所のみを局所的に凹ませるようなパンチ。そんなイメージだ。
 モンティエルは、WBCのS・フライ級では4位にランキングされている。WBCの同階級王者は日本の川嶋であるが、両者のボクシングの完成度にはかなりの開きがあるように見えた。
モンティエルの防御技術やカウンターテクニックに対し、川嶋が取れる有効な術があるとは思えない。もしもモンティエルに挑戦されたら、川嶋は果たして何ラウンドまでもつのだろうか?


       マルコ・アントニオ・バレラ VS ムゾンケ・ファナ

 前試合のモラレス戦においては、体格面での不利が指摘されたバレラ。しかし、この試合ではむしろバレラの方が体格面で勝っていた。骨格が、骨の太さが違うのだ。ファナにリーチで劣るように見えるが、肩幅が広いため、実際にはそうではない。
 ファナは、1ラウンド開始直後に見せたサイドステップに非凡なものがあったが、そのフットワークを生かすことなく2ラウンドで沈んだ。
 KOを宣告されたダウンシーン、ファナは派手な倒れ方をした割にはすぐに頭を起こして、ローブローを受けたことを両手でレフリーにアピールしていた(小泉さんが「両手が痙攣していた」と解説していたのはジョークか?)。このことから、ファナのダメージはカウント無しのKOを宣告されるほど深刻なものではなかったと思う。また、ダウンに至った連打の1発目であるバレラの左ボディフックは、ファナのベルトラインの下を叩いており、これが厳密にはローブローであることも認めなければならない。
 しかし、ローブローのアピールをするにしても、ファナは少なくとも上半身を起こして行うべきだった。頭を起こしただけでは、自分に深刻なダメージがないことを証明できていない。あるいは、アピールはしているものの、戦闘本能的には戦意を喪失していたのかもしれない。


       ビセンテ・エスコベド VS ホセ・ロドリゲス
       アーロン・ガルシア VS ブライアン・ガルシア

 オリンピック代表だったというエスコベドはともかく、ガルシア同士の一戦は「本場アメリカでも前座はこんなものか」といった印象。それでもおそらく、東洋と比べたらレベルは高いのだろうけれど。
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震電

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 写真撮影時40歳。
 いい歳して云々といった決まり文句は私には通用しない。たった一度の人生、他人に迷惑をかけない範囲で楽しみます。