2017-10

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『ウルトラヴァイオレット』

『ウルトラヴァイオレット』
  2006年の映画館で観た映画:16本目
  映画を観た日:2006年7月1日(土)


 この日は土曜日、そして“映画1000円の日”。前売り券を買っていないものの、ちょっと気になっていた映画を観るには最適の日である。その1本目に、この『ウルトラヴァイオレット』を選んだ。
 私はミラ・ジョヴォヴィッチのファン…とまではいかないが、『バイオハザード』は2作とも劇場で観た。彼女に関しては、スタイルが良くてアクションが出来る女優として注目している。そのスタイルも、モデル体型と言うよりはアスリート体型で、本当に身体能力が高そうに見える点が魅力だ。基本的にジョヴォヴィッチは、私好みの「女性ヒーロー」タイプである。

 しかし、残念ながらこの作品では、ジョヴォヴィッチの「女性ヒーロー」としての魅力を観ることは出来なかった。何しろ、彼女が演じる主人公のキャラが立っていないのだ。同様の「女性ヒーローもの」である『イーオン・フラックス』と比較すると、この点で決定的に劣っている。
 『V フォー・ヴェンデッタ』では、物語のスタート時点で「主人公は正体不明である」としてVのキャラを立てていた。そういう造り方なら問題はないのだが、『ウルトラヴァイオレット』では単に「主人公が何者なのか、よく分からない」だけで、謎めいたキャラクターとして設計されたようには全く感じられない。
 「謎めいていること」を売りにしていない限り、キャラクターの立脚点が曖昧なままでは、そのキャラクターに感情移入することが難しくなってしまう。

 そもそも主人公のキャラが立っていない上、その行動は最初からどっち付かずでブレており、その後もかなりの間、一貫性を欠き続けたまま物語が進んだ。
「アンタ、いったい何やってんの?(どうしたいの? 何がやりたいの?)」
と、疑問を感じるばかりである。
 途中から「シックスを守る」ことに固執し出すのだが、何故そういう心境の変化が起こったのかがほとんど伝わってこない(それらしいシーンはあるが、根拠として非常に弱い)。物語の冒頭で「昔、自分の意思に反して子供を中絶させられた」という説明はなされているものの、それと現在進行中の状況を有機的に結び付ける描写はなかった。

 ドラマというのは、「原点(動機・境遇)を理解し、過程(行動・状況)に感情移入し、結末(決断・成果)に納得できる」かどうかが肝心。それが私の持論である。
 「動機、そこから生まれる意思と情熱、それを表した(あるいは表せなかった)行動、そして最終的にもたらされた結果、それら全ての総合的なバランス」と言い換えても良い。
 B級の娯楽作であっても、いや娯楽作だからこそ、こうした起承転結レベルのポイントはしっかり抑えておくべきである。

 アクションも今ひとつ。冒頭で見せた、佐山タイガーのローリング・ソバットを思わせる跳び後ろ回し蹴りとサマーソルトキックは素晴らしかったけれども、その後が続かない。極端に姿勢を低くして身構えるところは、決めポーズとしてのカッコ良かったのだが、本当に「点」でしかない。

 ストーリー自体はシンプルで分かり易かったが、主人公に感情移入できず物語に入り込めないため、全編を通してまるでミラ・ジョヴォヴィッチという女優のプロモーションビデオを見ているような気分だった。
 ジョヴォヴィッチは、作品に恵まれていないような気がする。本作のパンフレットで本人が語っている通り、しばらくはアクションものというジャンル自体から離れた方が良いのかもしれない。
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震電

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 写真撮影時40歳。
 いい歳して云々といった決まり文句は私には通用しない。たった一度の人生、他人に迷惑をかけない範囲で楽しみます。

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