2017-08

映画『ゴジラ200X 対怪獣民間部隊、出動』企画案

映画『ゴジラ200X 対怪獣民間部隊、出動』企画案

 (1999年11月22日(月)頃に書いたものに後日加筆修正したもの)


1.作品コンセプト 「夢の対決! ゴジラ VS サンダーバード」

 もしもゴジラが出現して被害が出たとき、その救助活動に軍隊ではなく、国際救助隊サンダーバードのような、スーパーメカを持った民間部隊が活躍したとしたら?
 もしもゴジラを倒すため、軍隊ではなく、国際救助隊サンダーバードのような、スーパーメカを持った民間部隊が立ち向かったとしたら?
 この映画のコンセプトは、そんな夢の対決「ゴジラ VS サンダーバード」を思い付いたところからスタートしています。その考えを一歩押し進め、サンダーバードのような大富豪一族による民間部隊ではなく、日本人なら誰でも参加できる可能性があり、しかも現実味のある「政府主導の民間部隊」という設定にしてみました。
 この結果、「自分もゴジラに立ち向かう組織の一員になれるかも知れない」という気持ちになれる、「子供から大人まで楽しめる、陽性の大衆娯楽作品」が生まれます。
 物語の舞台は、現代の日本プラスαの世界。ゴジラは過去1回だけ日本に上陸したことがあり、近海で目撃されるのは未確認情報も合わせると2年に1回ぐらい。上陸しそうで上陸しない、そして絶対に上陸して欲しくない、日本の周囲をうろつく超特大の台風といったイメージです。『ゴジラ2000』と似ていますが、アレとはまた全く別の世界です。


2.登場人物 「君たちが、ゴジラに立ち向かう民間部隊のメンバーだ!」

 キャラクターは個性的かつバランスの取れた構成です。キャスティングには、ジャニーズ系の人気俳優を起用し、ティーンエイジャー向け雑誌やTVのワイドショーなどのメディアによる話題作り、および映画の宣伝を狙います。( )内はキャスティングです。

佐藤(香取慎吾)…
 主人公。ごく普通の運送会社に勤務するトラックの運転手だが、その運転テクニックは天才的。その天才的トラック運転技術を買われ、特殊車両・流星号の運転手として、対ゴジラ民間部隊チームに召集される。
 競馬が趣味で、流星号の命名者。お調子者だが、心の芯は太い。根の明るい熱血漢。

星野(山咲千里)…
 対ゴジラ民間部隊チームのリーダーで、美人でセクシーな女性自衛官。特殊大型輸送機行機・富嶽からチーム全体を指揮する。冷静沈着にして大胆な性格。

山本(佐野史郎)…
 従軍カメラマンなどを経験し、世界的に有名になりつつあるカメラマン。カメラだけではなくあらゆる情報機器に精通しており、情報収集の天才。
 情報担当として流星号に乗り込む。社交性は豊か。一見、自己中心的かつ打算的だが、戦場での命の恩人の写真を肌身離さず持っているなど、情の深い一面もある。

中村(高島政伸)…
 放射線医学に関して日本のトップクラスである医師。ゴジラのアマチュア研究家でもあり、ゴジラの生態に関する論文を発表したこともある。医師兼ゴジラ分析家として流星号に乗り込む。
 電子機器一般にも詳しく、情報処理能力にも長けていることから、普段はナビゲーションや富嶽その他との連絡など、雑務全般をこなす。臆病だが、優しい人。涙もろい。

武田(稲垣吾郎)…
 特殊戦闘機・烈風の、開発当初からのテストパイロットで、民間人。技量は日本の中でもトップクラスであり、航空業界では有名人。
 クールな性格だが、何故か自衛隊や警察に憎しみに近い感情を抱いている。心に壁を造るタイプで、佐藤をはじめとするチームのメンバーとも最初は全くうち解ける様子がなかったが、共に戦ううちに次第に心を開いていく。実は、佐藤と同様、大の競馬ファン。

岩瀬(菅野美穂)…
 女性警察官。警察内の特殊部隊SATに所属するエリート。原子力関連設備内でのテロの対応を専門としている。元オリンピックの射撃競技の銀メダリスト。
 流星号その他の機体は、本来全て彼女の所属する警察の部隊に配備されるはずのものであった。エリート意識が強く、寄せ集めの民間人でチームが構成されることに当初は反発する。
 チームの副リーダーで、流星号のチームのリーダーとして同機に乗り込む。普段はロボットアームや武器の操作を担当するが、本職はあくまでも現場への単身突入。


3.登場メカ 「これが、ゴジラに立ち向かう“日本版サンダーバード”だ!」

 対ゴジラ民間部隊チームが使用するメカは、スーパーマシンではあっても、サンダーバードのマシンと同様、十分なリアリティを持つものです。その意味で、平成シリーズのスーパーメカとは全く性格が異なります。現に実在していても不思議ではない、そういった“存在感”のあるメカなのです。
 なお、これらの対ゴジラ用メカは、開発はほぼ終了しているものの、発注元である政府にはまだ引き渡されておらず、全てまだ民間の所属です。

流星号 (耐熱耐放射線装甲作業車)…
 原発事故などの原子力災害の現場で作業するために、政府と民間企業が共同で開発した特殊車両。基本的には、大型トラック(トレーラー)に、3基の作業用ロボットアームが付いたもの。
 対ゴジラ用に、耐放射火焔シールドおよび高機動アウトリガー(安定脚)が装備され、ゴジラの放射火焔の直撃にもある程度耐えられる。普段は、本体よりも更に耐熱耐放射線能力に優れた、シェルターと呼ばれる自走式外殻型プラットフォームに収納されている。

富嶽 (垂直離発着式大型輸送機)…
 流星号同様、原子力災害用に開発された機体。流星号をシェルターごと現場に輸送するのが主な役目。流星号を降ろした後は、現場上空で移動司令室として指揮を執ったり、情報収集を行う。
 垂直方向に90度変向するティルトローターを4基、水平方向に90度変向するジンバルローターを2基装備している。試作機ゆえにオーバースペックで造られており、ホバークラフトのように、地表すれすれを飛行することも可能。
 本来は非武装だが、対ゴジラ用に、機体の前後左右に各1機ずつ30mm機関砲を装備し、ガンシップ化している。頑丈なティルトローター機であるので、ゴジラの拡散火焔放射による衝撃波を受けても体勢を立て直すことが可能。ただし、放射火焔の直撃には耐えられないので、いざという時はその高機動性を生かしてビル街に逃げ込む(ビルを盾にする)。

烈風 (耐熱耐放射線装甲偵察機)…
 富嶽に先んじて原子力災害現場に上空に到着し、目標に出来るだけ肉薄して現場上空を何度も通過、詳しいデータを収集することを目的として開発された。
 爆発による爆風を受けても耐えられるように設計されているため、ゴジラの拡散火焔放射による衝撃波にも耐えられる。しかし、放射火焔の直撃には耐えられないため、ゴジラを攻撃する際は、その高速を生かした一撃離脱戦法をとる。
 本来は非武装だが、対ゴジラ用に超高価なシールドタイプの映像追尾式ミサイルと、通常の機関砲を装備している。

Dスーツ (耐熱耐放射線防護服)…
 原力災害現場でも一定時間活動できるように設計された防護服。
 体にフィットした宇宙服のような感じ。装着者の被爆量や生体データをなどを測定するセンサーを内蔵し、そのデータをリアルタイムで常時無線送信している。
 出動時は、チーム全員が着用。試作品であるため、隊員ごとに色やデザインが少しずつ異なる。


4.怪獣 「初めて実現! ゴジラと雷竜(四脚巨大恐竜)の怪獣バトル」

 この映画では、「ゴジラと対ゴジラ民間部隊の闘い」が“主”であり、それに対して「ゴジラ対敵怪獣」は“従”となります。
 しかし、怪獣対決を決して軽く扱うわけではなく、短い時間で密度の高い、いわばハイクオリティで贅沢な映像を狙い、「一度見たら一生忘れられない」ような、「絵になる怪獣映像」を創り出します。
 それはズバリ、「ゴジラ 対 雷竜(四脚巨大恐竜)」という、今まで一度も映像化されていない怪獣バトルです。

ゴジラ …
 基本的には昭和のゴジラのイメージで、放射火焔は“光線”ではなく“高熱の息”。こめため、このゴジラの放射火焔は鏡で反射されるような性質もないし、高層ビルを一撃で貫通するような威力もない。
 だだし、戦闘における知能は比較的高く、対空技として“拡散放射火焔”による衝撃波・電磁波攻撃を使う。
 日本近海を自分の縄張りだと意識しているため、日本近海にやって来る巨大生物に対しては、無条件で襲いかかる。

メガザウルス …
 膝を付かないタイプの四つ足怪獣。ゴジラ同様、「海棲爬虫類から陸上獣類に進化する過程にあった、中間型の生物」。
 ブラキオサウルスに似た体型をしている。ただし、肉食を含む雑食性であり、頭部・首・肩・背中・尾など身体の各部には大小様々な棘や装甲板があり、かなり戦闘的な姿をしている。
 飛び道具は一切持たないが、尻尾の先端には頭部と同程度の大きさの瘤があり、そこから棘を出したり戻したりすることが出来る。この部分は赤熱化することが出来、強力な武器となる。
 体のサイズは、その長い首と尾を含めると、ゴジラよりも約二回り大きい。
 北海の海底で生き延びていたが、核廃棄物の影響で方向感覚が狂い、南下。日本に上陸してしまう。


4.ストーリー 「核となるドラマは、常にゴジラを見上げながら進む!」

 いきなり、ニュース画面。
「昨日、北海道の神威岬沖100キロの海上で、漁船・○○丸により、ゴジラと思われる生物が目撃されました。その際、家庭用ビデオカメラで、ゴジラの背鰭と思われる突起物が、海面上を移動する様子が撮影されております」
 ビデオの映像。暗くて粒子の粗い画面ながら、ゴジラの背鰭がV字状の波を立てて海面を進んでいるのが映っている。
 早朝、運送会社の詰め所。TVの前に何人かが集まっている。詰め所のメンバーの中で一番若い青年(佐藤)は、少し離れたところでコンビニのサンドイッチをパクつきながら、スポーツ新聞を読んでいる。一面は、ゴジラ目撃のニュースだが、佐藤は競馬の記事を熱心に読んでいる。
 資材を積んだ大型トラック(トレーラー)を運転している青年、佐藤。入り組んだ道を、巧みな運転技術でギリギリに、しかしスイスイと進んでいく。
「雀ちゃん、ゴメンね」佐藤がそう呟いた1、2秒後、トレーラーに積んであった資材の上部が街路樹の枝をパシッとかすり、枝にとまっていた雀が驚いて飛び立つ。
 車のラジオから、臨時ニュースが流れる。
「ロシア海軍が海洋上で核弾頭を解体処理中、核弾頭が誤って爆発するという大事故があった模様です。この事故により…」
眉をひそめる佐藤…。
 ロシア海軍の洋上原爆暴発事故により、その海域で生活していたジュラ紀の末裔、メガザウルスが出現する。メガザウルスは、原爆暴発事故のずっと以前、冷戦時代当初から続けられてきた核廃棄物の海中投棄により、ゴジラ同様、怪獣化していた。
 今回の事故による本格的な放射能汚染により、安住の地を追われたメガザウルスは、北方領土へと移動し、ゴジラと遭遇する。縄張り意識からゴジラとメガザウルスは戦いを始めるが、メガザウルスの体当たりを受けて、メガザウルスもろともゴジラは海中へ転落。行方が分からなくなる。

 その一週間後、メガザウルスは東京湾から、ゴジラは大阪湾から上陸する。航空自衛隊がスクランブル出動するが、ゴジラもメガザウルスも体温が低く、天然のECM能力があるため誘導兵器は誤爆しまくる。ホーミング無しのロケット弾として命中したミサイルも、大した効果は上げられない。
 さらにゴジラは、上空に向けて“拡散放射火焔”をぐるっと薙払うように吐くことにより、上空一帯に高熱による衝撃波と大気のプラズマ化による電磁波を発生させ、接近する戦闘機を空中分解させてしまう。
遅れてやって来た戦闘ヘリ部隊は、放射火焔に次々と撃ち落とされる。
 メガザウルスは飛び道具こそないものの、体の頑丈さはゴジラ以上。また、見かけによらぬ驚異的な機動力と首・尾のリーチで戦闘ヘリを何機か叩き落とす。
 ゴジラもメガザウルスも、自衛隊の攻撃が収まると暴れるのをやめ、周囲を見回した後、何かを探しに行くような感じで海へと戻って行った。

 翌日、佐藤は会社の社長から呼び出され、自分が日本政府から特別召集を受けたことを知らされる。
「どうして俺が?」
 いやいやながらも社長命令で召集に応じた佐藤は、国会議事堂内の一室へ案内される。そこで佐藤は、自分以外にも民間人が召集されていることを知る。
 大型スクリーンを背に、美人自衛官・星野の説明が始まった。それによると、昨日の戦闘から、政府は以下の結論を出したという。
 (1)ゴジラ、メガザウルスには現行の誘導兵器が使用できず、ゴジラに至っては衝撃波により戦闘機が接近することすら出来ない。
 (2)ゴジラに対しての戦闘は自衛隊の消耗が激しすぎるため、今後自衛隊の戦力はメガザウルスに集中させる。
 (3)ゴジラは日本に接近したメガザウルスに対してテリトリー意識を持っていると考えられ、日本に上陸したのもそれが大きな要因になっていると推測される。このため、メガザウルスを日本から遠ざければ、ゴジラもまたそれを追って日本から離れていく可能性が大きい。

「ゴジラに対しても、自衛隊は攻撃を続けるべきじゃないの? あきらめが良すぎるんじゃない?」
と、佐藤。星野は冷静に切り返す。
「あなたの肉親がゴジラと闘う部隊にいるとしても、同じ発言が出来ますか? 昨日の戦闘では、実戦に参加した隊員の実に90%が殉職しました。このような作戦は、政府からも認可されません。それに、いたずらに戦力を二分しては、メガザウルスを撃退することすら出来なくなり、最悪の結果を招く恐れもあります」
「じゃあ、ゴジラが日本に上陸しても、放っておくわけ?」
「そうではありません。今度ゴジラが日本に上陸したときは、あなた方の出番です」
「お、俺達に戦えって言うのか?」
「闘うのではなく、調査をしてもらうのです。ゴジラも生物である以上、何か弱点があるはずです。あなた方は、ゴジラに接近して調査を行い、その弱点を探るのです」
「ちょっとちょっと冗談じゃないよ、衝撃波のために戦闘機すら接近できないって、アンタさっき自分でそう説明したじゃない?! まさか、最寄りのJRから歩いて接近するとか言うわけ?」
「…実物をお見せした方が早いでしょう。ヘリで工場まで移動します。こちらへ…」
 そして、一行がヘリで到着した工場の内部には、富嶽を始めとする対ゴジラ用の特殊マシンが、ズラリとその勇姿を並べていた。思わず、息を呑む佐藤たち一行。 
 マシンとメンバーの紹介が一通り終わった後、既に参加が決定している女性警察官・岩瀬以外のメンバーに、今回の仕事の契約書が配られる。佐藤は、報酬が1億円であることを知ると、他の項目はろくに読まずに、その場で全ての書類にサインしてしまう…。

 翌日、昨日召集を受けたメンバーは全員再集結する。全員、作戦参加を了承したのだ。早速その日から、泊まり込みでの訓練がスタートする。
 数日後、最終訓練の開始直前に、ゴジラが名古屋港に出現したとの連絡が入る。実際の作戦同様フル装備のチームは、星野リーダーの判断でそのまま現場へと向かう。
 烈風がゴジラの注意を引きつけている間に、富嶽から降下した流星号はゴジラに接近していく。星野リーダーの指示に従い、流星号はゴジラにかなり肉迫した距離を保ちながら、壊れていない道路を選んでゴジラの周囲をぐるっと一周するように走行し、データを取得することに成功する。
 作戦は、とりあえず第一段階が終了だ。しかし、その直後、ゴジラの気まぐれで帰る道が塞がれてしまい、障害物除去のためやむなく使った武器による誘爆で、流星号はゴジラの注意を引いてしまう。逃げる流星号を追いかけ始めるゴジラ。
 ゴジラとの距離がだんだんと詰まり、さらにそれ以上のペースでゴジラから放射される放射線のレベルがどんどん上昇していく。そして遂に、流星号車内の隊員たちのDスーツが、被爆警告音を発し始める。
「おい、何だよこの音?!」
「私たちは今、被爆しているんです!」
「ひっ、被爆ぅぅ?! 俺達、何重にもシールドされているんじゃなかったの?!」
「流星号のシールド、車体、Dスーツの遮蔽を通過して、放射線が私たちの肉体まで到達してしまっているんです!」
「そんなぁ! 被爆したら、死んじゃうじゃんかよ!」
「このまま被爆し続ければ、その可能性もあります」
そんなことを言っている間にも、ゴジラはどんどん流星号に迫ってくる。車内のガイガーカウンターが、バリバリと大きな音を立てて鳴り響く。隊員のDスーツから送られてくる被爆のデータ(医師・中村の座席のモニター画面に表示されている)も、限界ライン目指してぐんぐん上昇していく…。
 結局、烈風の援護、佐藤の超絶運転テクニック、シェルターを囮に使うなどの機転、富嶽の決死の回収によってチーム全員が無事帰還することが出来たが、流星号のメンバーは全員年間許容被爆量の限界ギリギリまで被爆してしまう。
 しかも、命懸けで持ち帰ったはずのデータは、逃走時に車体に受けた衝撃や車内電気系統のトラブル、または放射線により、そのほとんどが失われていた。(富嶽と流星号のデータリンクは、ゴジラの発する電磁波や、ビル街に遮られていたため出来ていなかった)
 佐藤はそれでも「これで1億円もらってお役ご免」と思っていたが、契約書を見直すと、なんと「年間許容被爆量の3倍まで被爆するまで作戦参加は続行される」と明記してある。それでもゴネる佐藤に、星野リーダーは無報酬を条件に佐藤の契約解除を許可する。
 しかし、佐藤以外のメンバーは全員、契約通りこのまま作戦参加を継続するという。ただ一人、荷物をまとめて施設から出ていく佐藤。

 翌日の夜。会社の寮に帰っていた佐藤は、メガザウルスとゴジラが別々の方角から再び日本に接近中であることを、TVニュースで知る。
「俺にはもう関係ないの! ゴジラが来たら、みんなと一緒に避難すればいいの! それが一番!」
 TVのスイッチを切り、ベッドに潜り込む佐藤。
 …ゴジラに追いかけられている流星号が、放射火焔の煽りを受けて転倒する。車内にメンバーが閉じこめられたままの流星号が、ゴジラによって踏み潰されていく。潰れていく車内で断末魔の叫びを上げるかつての仲間達…
 佐藤は布団をはねのけて跳び起きる。佐藤の夢だったのだ。それでも、慌ててTVのスイッチを入れると、上陸するメガザウルスを迎撃すべく、自衛隊が総力を挙げて部隊を展開させているニュースが報道されている。佐藤は大急ぎで身支度を始める。
 遂にメガザウルスが清水に上陸した。ほぼ同時刻、ゴジラが浜名湖から出現する。
 自衛隊は、メガザウルスに対して総力戦を仕掛ける。メガザウルスと自衛隊の戦いの火蓋が切って落とされた!
 一方、調査チームでは、まず烈風が発進。続いて、修理の遅れていた流星号を積み込んだ富嶽が、格納庫から姿を現す。
 その時、大型トラックが猛スピードで格納庫の前に進入して来て、真正面でタイヤを鳴らして急停車。運転席から降りてきたのは、佐藤だ。片手に持った競馬新聞振りながら、富嶽に向かって大声を張り上げる。
「競馬でまた外しちゃったー! やっぱ、1億円はもらっとかないとー! やりかけた仕事だしぃー!」
 富嶽のコクピットから、思わず苦笑する星野リーダー。
 富嶽のTVカメラ映像で佐藤の様子を確認していた流星号のメンバーも、ニヤニヤ笑いながら視線を交わす。女性警官・岩瀬が、星野リーダーに連絡する。
「○○巡査部長が、急に腹痛になったそうです。誰か、代わりの運転手は手配できませんか」
「了解。10分以内に代わりの運転手をそちらへ向かわせます」
 Dスーツに着替えた佐藤、流星号の操縦席入り口で代理の運転手と敬礼を交わして、交代。そして、富嶽はゴジラを目指す。「富嶽、発進します!」
 再びゴジラと肉迫した流星号は、リアルタイムでゴジラから得られたデータを分析。その結果、ゴジラの背鰭の付け根は皮膚が薄いのではないかという推測がなされる。もしそうなら、脊椎にも近いため、急所である可能性がある。
 今度は富嶽と流星号が囮になり、烈風の映像追尾ミサイルによるピンポイント攻撃に全てをかけることになった。
 富嶽がゴジラ攻撃によって故障が発生、不時着に至るも、作戦は何とか成功し、烈風の発射したミサイルは全弾命中! ゴジラの背鰭の付け根から火柱が何本も上がり、ゴジラの動きが止まった…!
 しかし、それはほんの僅かな時間の間だけだった。ゴジラは何事もなかったかのように、周囲を見回すと、メガザウルスのいる方向へと進み始める。
「ダメか…」落胆するチームのメンバー。星野リーダーは、自衛隊本部に、調査チームの作戦の失敗を告げる。このままでは、間もなくゴジラはメガザウルスと自衛隊の戦闘現場に到達してしまう。
「結局、俺達は何の役にも立たなかったのか…」
 無力感がメンバーの間に漂い始めたとき、カメラマン・山本が静かに言った。
「救助に行こう。メガザウルスだけならともかく、ゴジラまで来たとなると、自衛隊同士での救出活動は困難を極めるだろう。私は、自衛隊の救出活動に協力したい。もちろん、他のメンバーに強制など出来ない。流星号の運転は、私が担当してもいい」
「なーに言ってんの、俺以外に流星号の運転が出来る奴なんて、いるわけないでしょ?」
 佐藤を含め、メンバー全員が救出活動に協力することに賛成し、自衛隊からも了承される。富嶽の故障個所はメンバー総出で短時間のうちに修理され、流星号を収容した富嶽は再び飛び立つ。
 ゴジラとメガザウルスは再び相まみえ、自衛隊など眼中にないがごとく、怪獣同士の一騎打ちを展開する。
 調査チームは、二頭の怪獣が暴れ回る現場に取り残されて立ち往生している車両や負傷者を、ピストン輸送で救出していく。

 ゴジラとメガザウルスの戦いは一進一退の互角の展開が続いていたが、遂にゴジラの放射火焔がメガザウルスの腹部に命中し、メガザウルスは海へと逃げていく。
 ゴジラもまた、戦いのダメージが大きいためか、テリトリーを守ることが出来て満足したためか、海へとその巨体を沈めていく。
 人々は、ただその後ろ姿を見送るしかなかった…。

                        《 終 》


5.補足(忘れちゃいけない、特撮映画には必要! お色気シーン)

 ちなみに、お色気シーンは三つ程。
(1)泊まり込み訓練期間中の1カットで、個室で制服からパジャマ?に着替える女性警官・岩瀬。
(2)佐藤がチームをいったん辞めた直後の場面で、女性自衛官・星野と女性警官・岩瀬の、シャワー室での2ショット。
 星野が、「なぜ彼(佐藤のこと)を引き留めなかったの?」と岩瀬に尋ねたりする。
(3)泊まり込み訓練期間中の1カットで、個室で爆睡(寝坊)している佐藤を、女性警官・岩瀬が起こしに来るシーン。女性警官が布団をひっぺがすと、佐藤は、全裸。
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震電

震電

 写真撮影時40歳。
 いい歳して云々といった決まり文句は私には通用しない。たった一度の人生、他人に迷惑をかけない範囲で楽しみます。