2017-10

『ジャーヘッド』

『ジャーヘッド』
  2006年の映画館で観た映画:4本目
  映画を観た日:2006年3月3日(金)


 戦争映画に娯楽を求める人は、この映画を観るべきではない。
 何故なら、現実の戦争は娯楽ではないからだ――。
 『ジャーヘッド』は、そういう映画である。
 
 本国に侵入してきた敵を討つ。そういう当たり前の戦争を、アメリカは経験したことがない。
 アメリカ本国は、他国間戦争の戦場になったがことがないのだ。だから、アメリカにとっての戦争とは、は他の国に乗り込んで、そこを戦場にすることを意味する。
 アメリカ軍兵士にとっての戦場とは、常に異国なのだ。
 そんな矛盾を指摘しながら、ふと気付くことがある。これは、太平洋戦争末期の迎える以前の日本軍兵士と、同じ立場なのだと。

 いつの時代も、本国で背広を着て戦争を指図する者と、異国の現場で実際に戦争に従事する者の差は、余りにも大きい。
「準備が整うまで待機せよ」
 命令する側にとっては、たった3秒。しかし命令された側は、それによって何もすることがない175日間を異国の砂漠で過ごすことになる。
 そして、砂漠に来て176日目に始まった戦争は、たった4日間で終わってしまう。

 我々日本人が、お茶の間でTVを見ていた戦争は、さながら“空爆戦争”だった。しかし、実際には砂漠を歩いて移動する歩兵が地上にいた。そしてその歩兵たちは、境遇こそ正反対ではあるものの、立場的にはかつての日本兵と同じだった。
 それに気付かせてくれただけでも、この映画を観た値打ちがあったと思う。
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震電

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 写真撮影時40歳。
 いい歳して云々といった決まり文句は私には通用しない。たった一度の人生、他人に迷惑をかけない範囲で楽しみます。