2017-10

『機動戦士ガンダムAGE』第43話から第46話の感想(その4)

『機動戦士ガンダムAGE』第43話から第46話の感想(その4)

 第46話『宇宙要塞ラ・グラミス』

 宇宙要塞ア・バオア・クーならぬ、宇宙要塞ラ・グラミス。
 今回のラ・グラミス攻防戦は、アセム編の終盤におけるノートラム攻防戦とは攻守が逆転している。アセム編では連邦がノートラムを守り切って(その裏ではヴェイガンが多数地球への降下を果たして)戦いが終わるという“守りの戦い”だったが、今回は連邦軍が攻め込む側なのだ。

 そして、超大型攻撃兵器をどちらが使用するかに関しても、入れ替わっている。ノートラム攻防戦では連邦がフォトンリング・レイを使用したが、今回はヴェイガンがゼノン砲を使用するのだ(ちなみに、ファーストガンダムでもソロモン攻防戦では連邦軍がソーラ・システムを使用し、ア・バオア・クー攻防戦ではジオン軍がソーラ・レイを使用するという、超大型攻撃兵器を使用するサイドの入れ替わりがあった)。
 
 ノートラム攻防戦では、連邦側がフォトンリング・レイの射線上に味方を入れないように軍を展開させ、そこへヴェイガンを誘い込むような作戦を取った。これに関しては、今回ヴェイガン側が裏の裏をかいた格好だ。射線上に友軍(実はダミー)を展開させ、撃たないと見せかけて撃ったのである。

 もっとも、今回の戦闘のメインは超大型攻撃兵器を巡る攻防ではなく、モビルスーツ同士のそれ。Xラウンダーであるキオとゼハートは、それぞれファンネルとビットを自機の周囲に高密度高速展開させることでバリアーのようなフィールドを作り出す。その状態でぶつかり合う2機のモビルスーツを、色の異なる“幾何学的な光の軌跡”として描いていたのは斬新で印象的だった。

 キオは、ピンチに陥ってもAGE-FXの新たな機能・FXバーストモードを発動させない。出撃前、ウットビットから
「お前、死にたいのかよ?! 殺られないためには殺るしかないんだぞ!!」
と強く警告されて一時的に見せた迷いも、父であるアセムの言葉を思い出したことで抑え込まれている。フリットがキオと同じ位の年齢のとき、ユリンを救えなかったことで、より強い力を欲していたのとは対照的である。
 キオもまた、シャナルアやルウを救えなかった辛い経験を持っている。しかし、いかにガンダムが強力な兵器であったとしても、あのときのシャナルアやルウを救うことは出来なかった。武力では救えない命があることを、キオは身に染みて知っているのだ。
 
 イゼルカントからプロジェクトエデンの全権を託され、表向きは“ヴェイガンの救世主”となったゼハート。
 フリットから託された「ヴェイガンを殲滅し、(地球圏の)救世主となれ」という願いを拒絶したキオ。
 果たして、“人類の救世主”となるのは、どちらなのだろうか?
 それとも、どちらも救世主になることは出来ずに終わってしまうのか?
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震電

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 写真撮影時40歳。
 いい歳して云々といった決まり文句は私には通用しない。たった一度の人生、他人に迷惑をかけない範囲で楽しみます。