2017-08

『機動戦士ガンダムAGE』第39話から第42話の感想(その1)

『機動戦士ガンダムAGE』第39話から第42話の感想(その1)

 第39話『新世界の扉』

 キオ編の、いや『ガンダムAGE』の中でも衝撃的な回。
 イゼルカント本人から、プロジェクトエデンの真実が明かされたのだ。

 これで、この戦争には2つの面があることが明らかになった。
 1つは、前回語られた、純然たる領土戦争という面。異なる陣営同士が「○○は私たちの領土だ」と主張し合って行う、現実的な戦争である。
 もう1つは、今回語られた「新たな人類の歴史を担う優れた種を選び出す」という面。ヴェイガンも連邦も関係なく、ただ人類を選別するための戦争である。

 コロニー崩壊のような極限状況下でも理性と知性を保ち、それに基いた最善の選択肢を実行することが出来る人間だけを集めれば、戦争を起こさない世界を作ることが出来る。
 そういう人間を、同じく極限状況である戦争という状態を作って、現に選び出す。
 即ち、戦争の中で新しい人類の創造を行う。
 これが、イゼルカントの戦争に対する彼独自の理念なのだ。
 
 これは正に、“イデオロギーを明確にしたギレン”である。
 ギレンは、国民に対して選民思想を交えた演説を行っていたものの、デギンに対しては「せっかく減った人口です。これ以上増やさず、優良な人種だけを残す…それ以外に人類の永遠の平和は望めません」と語っており、選民思想は所詮後付けの理屈に過ぎないとの印象を与えている。結局、ファーストガンダムでは、ジオンが独立戦争を起こした理由が明確には描かれていないのだ。

 『ガンダムAGE』で描かれた、ヴェイガンの窮状と地球圏の豊かさ。
 “持たざる者”ヴェイガンと、“持っていることが当たり前”である地球圏との格差。
 そして、そういった現実を超越した、イゼルカントの理想。
 戦争の背景・理由が明確に描かれることは、戦争自体を描くことと同様に重要なのだと感じられた。

 また今回は、モビルスーツ戦にも見応えがあった。単なるビーム合戦ではなく、各局面ごとに異なる攻防が描かれていた。相手との間合いや角度(位置関係)で武器を使い分け、その瞬間に最も有効な攻撃を繰り出しているのだ。
 ダークハウンドが、打ち出したフック(ワイヤー)を戻す際に、敵機の背後から命中するように軌道を調節しているのを見て、ファーストガンダムに登場した有線サイコミュ兵器を連想した。中学生時代に読んだ『アニメック』には、「相手の死角から放たれる打撃武器“山越えハンマー”を使うガッシャというモビルスーツのアイディアが、有線サイコミュへと発展した」といった旨の記事が書かれていたように記憶している。

 あと、アセムの海賊船に積み込まれた「ガンダムの換装パーツ」とは、Gセプターのことだったのね? てっきり、「AGE-1用に開発された新ウェア(AGE-2でも換装可能)」だと思っていた。ダークハウンドの換装シーンを期待していたので、ちょっと残念。
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震電

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 写真撮影時40歳。
 いい歳して云々といった決まり文句は私には通用しない。たった一度の人生、他人に迷惑をかけない範囲で楽しみます。