2017-04

『機動戦士ガンダムAGE』第31話から第34話の感想(その3)

『機動戦士ガンダムAGE』第31話から第34話の感想(その3)

 第33話『大地に吠える』

 赤い水陸両用モビルスーツが、最小限のスラロームを行いながらアデルとの間合いを急速に詰めたかと思うと、ネイル一閃、アデルの胴体をブチ抜く!

 シャアの再来だ!

 ゼハートの駆る水陸両用モビルスーツが、ズゴックよりもむしろゴッグに近い感じがするのが、また面白い。シャア専用ズゴックならぬ、シャア専用ゴッグの『ガンダムAGE』版である。
 ファーストガンダムにおけるジオンの水陸両用モビルスーツは、ザクやドムとは異なり、人型と言うよりは怪獣型であった。一方、『ガンダムAGE』におけるヴェイガンのモビルスーツは最初から怪獣型の要素を含んでいた。だから水陸両用となると、デザイン的に凄くハマるのだ。

 怪獣型で、水陸両用なのに、スマートかつスタイリッシュ。良いモビルスーツだ。

 前話では、シャナルワとキオのドラマに重点を置き、視点を絞って描かれた、ある意味“主観的”な展開だった。今回は、通常通り複数の視点による“客観的”な描写から始まり、それが主人公であるキオに収斂していくという展開が観られた。

 戦艦ディーヴァの戦い。
 キオとゼハートとのモビルスーツ戦。
 ロストロウラン全体の戦局。
 ディーヴァにいるフリットと、本部にいるアルグレアスのやり取り。
 それぞれの流れが一本に重なっていき、その一本になった流れの先端へとキオが押し流されて行く。そして、流れの中で先頭に立たせられた格好のキオが、最後は自分の意思で走り出す。
 その際、前回はミハルを思い起こさせられたシャナルワに、今回はマチルダのイメージが重なったことが切ない。

 3人のガンダムパイロットの中で、最も若くして戦争に身を投じることになったキオ。その若さ故、ゼハートをも上回るXラウンダー能力を秘めながら、感情面・精神面における脆さを露呈させている。
 気になったのは、父親を早くに失っているにも関わらず、母親に対する依存心が低いこと。ユノアがロマリーのことを名前で呼んでいたのも少し引っ掛かるし、ひょっとしてロマリーは再婚しているのか?

 地球連邦の新たな本部・ロストロウランを巡る一つの局面が終わり、主人公たちを乗せたディーヴァの戦場は宇宙へと移ることになった。それに先立ち、主人公側にはガンダムを巡る新たな動きと新キャラの合流が示唆され、敵側には新キャラが登場して新たな動きを予感させる。

 夕陽を浴び、まるで戦場に突き立てられた墓標のようにも見えるモビルスーツの残骸。
 その向こう、赤く染まった地平線から飛び立って行くディーヴァ。
 広大な大地と比べれば余りにも小さなその船が向かう先にあるものは、安住の地ではなく、新たな戦場。
 やはりガンダムは戦争ドラマなのだと感じさせられた。
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震電

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 写真撮影時40歳。
 いい歳して云々といった決まり文句は私には通用しない。たった一度の人生、他人に迷惑をかけない範囲で楽しみます。