2017-10

『響鬼』の製作体制変更に関する疑問

『響鬼』の製作体制変更に関する疑問

 「番組折り返し後のテコ入れ」が上手くいった事例ってあるのか?

 『響鬼』の視聴率については知らないが、DAを除く玩具の売れ行きが悪いのは本当のようである。玩具の売れ行き不振のため、バンダイから番組へのテコ入れの動きがあり、その結果として第30話から製作体制が変更されたと推測するのは、ごく自然なことである。以後、この推測を前提として話を進める。

 私が最も疑問に感じるのは、「番組途中のテコ入れ」という手法自体の持つ矛盾である。
 ただし、「番組が始まってまだ数話という時点で、視聴率なり玩具の売れ行き(初動)が極端に悪いことが判明した」という場合なら話は別だ。2クール目から方針を変えることを決め、そこへ上手く繋がるように1クールの最後の1、2話を急遽撮り直す…といった処理なら、十分理解できる(そのままの方針で造り続けていたら、3クール辺りから人気爆発!という可能性も検討するべきではあるが。『ガンダム』は、低視聴率の番組が終了した後に人気が爆発して四半世紀が経ち、今日の状況がある)。
 12、13話辺りで作品に変化の予兆があり、それを受ける形で14話から大きく流れが変われば、離れかけていた視聴者を繋ぎ止めることが出来るかもしれない。また、「番組がリニューアルされた」ことを前面に出して、新しい視聴者を獲得できる可能性もある。

 しかし、『響鬼』の場合は30話になってからテコ入れしようとしている。とっくに折り返し地点は過ぎ、残りは20話程度。2クールにも満たない。番組のテコ入れを行なったところで、今まで『響鬼』を見ていなかった人が、この時点で見始める可能性は非常に低いのではないか。何ケ月も『響鬼』が放映され続けてきたにもかかわらず、それを見向きもしなかった人たちは、「番組がテコ入れされた」こと自体、無関心で気にとめないだろう。
 この時間帯、子供向けの番組が『響鬼』だけなら、それでもある程度は期待できるかも知れない。しかし、現実には裏番組に『ポケモン』が存在する。バンダイが行なった調査でも、『ポケモン』は『響鬼』よりも遥かに人気がある。この中途半端な時期に、『ポケモン』から『響鬼』へ乗り換える視聴者が大勢いるとは、到底思えない。バンダイは、『ポケモン』側が近いうちに何か大きな失敗をやらかし、その視聴者が『響鬼』に流れるとでも予想しているのだろうか?
 
 現在『響鬼』を観ている視聴者は、現在の『響鬼』に大きな不満を抱いていないから、29話まで観続けてきたのだ。大きな不満を抱きつつ29話も番組を観続けるような人は余程の変わり者である。視聴者全体に占める割合を考えた場合、後者が前者を上回ることなど、まず有り得ないと断言できる。
 『響鬼』製作サイドやスポンサーのバンダイが考えなければならないのは、少数派である「大きな不満を抱きつつ29話まで観続けてきた奇特な視聴者」のことではなく、多数派である「大きな不満を抱いていないから29話まで観続けてきた普通の視聴者」のことである。
 29話まで『響鬼』を観てきた視聴者を切り捨てて、代わりにそれを上回る数の視聴者を手に入れるというのは、少なくとも現時点では非常に可能性が低い。裏を返せば、それ程危険な博打を打たなければならないほど、『響鬼』製作サイドやバンダイが切迫した状態にあるということなのかも知れない。
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コメント

伊上→井上が一番の失敗例

体制の成功例として最も顕著なのが旧1号→旧2号じゃないでしょうか?アマゾンも然り、視聴率上昇という観点ならスカイも成功でしょう。スーパー1も体制と時間帯の変更をしても視聴率に変動が無かったので成功でしょう。(個人的にはブラック→RXも)やはりこの時代の作品には体温があった、故に子供を魅了したのでしょう。今DVDを見ても驚くようなシーンをスタントなしでやったり、カメラアングルを凝らしたり限られた技術を最大限に役者はもちろんスタッフ活用していた。響鬼も体制変更しても井上氏を脚本担当にするのは止めて貰いたかった。アームドセイバーとか井上臭がぷんぷんする。FIRSTも井上氏担当だしなんかな・・・

「テコ入れ」という意味では

 コメントありがとうございます。
 「テコ入れ」という意味では、スーパー1しか当てはまらないと思いますが、再開したライダーシリーズが2作目にして終了しまった点からすると、あれも成功例とは言い難いでしょう。所詮敗戦処理のような感じがします。それでも、先輩ライダーを出さない方針を貫いたのは強い意図があったのか、それとも別の事情があったのか…
 アームドセイバーは、製作体制に変更が無くても、あのままの形で登場したと思います。太鼓の玩具が売れなくて「和風では駄目だ」という結論がバンダイから出たと考えるのが自然でしょう。

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響鬼 に対する愚痴

 まあ映画も、TV版も見てないけど(っていうか見えない)何でもプロデューサーが代わり? 脚本が井上先生になってなんだか、いままでの路線から外れまくってるらしい。 響鬼は久

旧体制にしろ、新体制にしろ…。

特撮やその裏側には詳しくないんで、ここには新旧いずれの体制にも関係なく、「響鬼」に対して私が希望していることだけを覚え書きとして書きますので、コメント不可とさせて頂きます。「響鬼」がこれからどのような展開を見せるのかは知らない。ただ、今の時代、目先のこと

響鬼についてあれこれと

 小説などを書いている割に、論理的な文章が苦手な僕ですが、響鬼の製作サイドの変更について、他のサイトで素敵な考察がいっぱいあったので、紹介&持論を書いてみたいと思います。 愛があるから辛口批評で、書いてみようかな? とも思ったのですが、自分なりの創作論...

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震電

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 写真撮影時40歳。
 いい歳して云々といった決まり文句は私には通用しない。たった一度の人生、他人に迷惑をかけない範囲で楽しみます。