2017-08

仮面ライダーの予算が全40話で20億円ですって?

仮面ライダーの予算が全40話で20億円ですって?

 全40話のTV番組としての仮面ライダーの予算が、20億円。
 『仮面ライダー龍騎』のアメリカ版リメイク作品、『KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT』の話である。全40話で20億円かけるということは、単純に割ると1話当たり5000万円となる。

 『KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT』の記事を読んで最初に思ったのは
「予算20億円もかけるなら、TVじゃなくて映画にしてくれよ!」
ということだ。
 20億円という予算は、スパイダーマンやバットマンといったハリウッドのヒーロー映画には遠く及ばないものの、特撮邦画の中では最高クラスとなる。
 予算20億円のアメリカ劇場版『仮面ライダー龍騎』。
 俳優のギャラを抑えれば、そこそこの出来が期待できるだろう。当然、スーツは全部(と言っても、リュウガ・インペラー・オルタナティブは要らない)新作で、日本版よりもクオリティが高くなっていてカッコ良さ3割増しで…

…とか、空想してしまう。
 しかし、改めて総予算という数字を見せられると「TV番組に20億円もかけて、一体どうやって回収する(利益を出す)のだろう?」と思ってしまう。
 日本同様、Vバックルや召還機の玩具を売り出すのだろうか?
 それとも、玩具とは無関係のスポンサーがカネを出してくれるのだろうか?
 多分、DVDはスポンサー云々とは関係なく、普通に売り出されるとは思うが。
 フィギュアも出そうな気がする…

 そう言えば、日本の仮面ライダーはどうなんだろう?
 全52話で20億円だとすると、1話当たり約3850万円。
 もう少し安くて1話当たり3000万円だとすると、52話で15億6000万円。
 1話の単価がアメリカ版の半額=2500万円だとすると、52話で13億万円。
 
 一方、売り上げに関しては、バンダイがキャラクター商品の売り上げデータを公表しているので、そこから想像を膨らませることが出来る。
 『クウガ』以降、仮面ライダーは「商品売上100億円達成すれば人気作」だと私は思っている。
 実際に金を払って関連商品を購入するということは、その作品が本当に好きであることの証明であるからだ。誰でもそうだと思うが「TVを観てはいるが、本当に好きというわけではない」という作品の商品は、まず買わない。そういう作品のDVDを、何千円も支払ってまで買おうとは思わない。
 売り上げの低かった仮面ライダーも、端的に言えばそういうことなのだ。

 ここで、変身ベルトと主力武装の玩具の合計価格が、仮に1万円だとする。
 100億円÷1万円=100万。
 つまり、100万人が変身ベルトと主力武装の玩具をセットで買えば、それだけで「商品売上100億円達成」が可能なわけだ。
 仮に世帯視聴率の全国平均が8.0%の場合、全国総世帯数を約5110万世帯とすると、約409万世帯が視聴していることになる。この場合、視聴世帯の4世帯に1つがメイン玩具セットを買えば人気作ということになる。

 視聴率が4.0%であっても、視聴世帯の2つに1つがメイン玩具セットを買えば同様である。
 視聴率が4.0%の約200万世帯、商品を買うのは4世帯人に1人の約50万世帯であったとしても、1世帯当たり2万円分の玩具を買っていれば、やはり同様である。
 もっとも実際には、玩具だけではなくDVDの売り上げもあるわけだから「玩具を1万円(または2万円)買う視聴世帯」は、100万世帯(または50万世帯)もいなくても大丈夫である。
 
 近年少子化が進み、昭和ライダーブームのような20%超の高視聴率は望めないため、特撮番組のスポンサーである玩具メーカーは、主に顧客単価を上げる方向で商品を展開していると思う。戦隊ロボの追加合体メカや、2号ロボ、3号ロボ…がその代表例だろう。
 私は、戦隊ものの玩具は「変身アイテム+1号ロボ」の基本セットを上限にしようとしているのだが、そういう顧客が多数派なのか少数派なのか気になるところだ。玩具メーカーの「物量作戦」は、一体どの程度功を奏しているのだろうか?

 更に押し進めて、ライダーや戦隊の売り上げの内訳(セグメント)も気になるところなのだが、その手のデータを見た記憶がない。仮面ライダーの年間の総売り上げ100億円のうち、変身ベルトの売り上げは何%なのか、DVDの売り上げは何%なのか?
 更に、そのPOSデータによる客層区分による内訳、

  子供( ~15歳)
  若者(16~25歳)
  成年(26~50歳)
  熟年(51歳~)
  ※上記の男性・女性、合わせて8区分

 更に、TV視聴率の視聴者層の区分

  C層(4~12歳の男女)
  T層(13~19歳の男女)
  F1層(20~34歳の女性)
  F2層(35~49歳の女性)
  F3層(50歳以上の女性)
  M1層(20~34歳の男性)
  M2層(35~49歳の男性)
  M3層(50歳以上の男性)
  ※上記8区分

ごとの視聴率との一致度または乖離度などを知ることが出来たら、面白いと思う。
 ちなみに私は後数年で、POSデータでも視聴率でも最後の区分に入ってしまう。1号ライダーリアルタイム世代も歳を取ったものだ。

 仮面ライダーも戦隊ものも、商業作品である。採算が取れなくなれば、採算が取れるように内容を大きく変えるだろうし、それでもダメなら消えてなくなる。
 『特撮の未来に関して【野望編】』で書いたように、特撮作品が有料視聴という方向で発展していく道や、『特撮の未来に関して【現実編】』で書いたように、ディジタル化による双方向性を生かす仕様に変わっていく可能性も考えられる。
 『KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT』のような、輸出したもの(リメイクされたもの)を逆輸入するというパターンも、今後定番になるかも知れない。あるいは、逆に「輸入した特撮番組を日本側でリメイクする」というパターンも生まれるかも知れない。

 10年後には、「M3層(50歳以上の男性)向けの特撮」マーケットが確立し、「玩具の物量作戦がない、昔ながらの特撮番組」が有料で視聴出来るようになっていると嬉しいのだが。
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震電

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 写真撮影時40歳。
 いい歳して云々といった決まり文句は私には通用しない。たった一度の人生、他人に迷惑をかけない範囲で楽しみます。