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2019-06

横浜シーサイドライン逆走事故の原因、再発防止に関して

横浜シーサイドライン逆走事故の原因、再発防止に関して


 こういう事故が発生すると、素人はすぐに「原因究明」とか言うけど、プロの技術者に言わせれば、制御系の初物のトラブル=1回しか起こっていない制御系のトラブルならば、原因が特定できないことはよくあることだ。
 特に、移動体の方に制御の主体があって、制御状態の記録が取られていない場合は、事故原因の特定は非常に難しい。

 工場設備だったら、この手の事故は1回起こっただけでは原因が特定できず、記録計や記録システムをセットして再発するのを待つ(再発待ち)というのが定石だ。初物のトラブルどころか、月に一度の頻度で起こる再発系のトラブルでも、発生当時の制御情報が得られていなければ二度三度起きても原因を特定できないことは普通にある。

 もっとも、原因に関して全く見当も付かないと言うわけでは無い。
 自力で逆走したのだから、当然MCの接点が入っている。
 電気制御のプロの常識からして、前進と後退の信号が同時に来ても、MCの接点は入らず、逆走は起こらない。仮に制御系のB接点が固着していたとしても、動力系で短絡してブレーカーが落ちるので、今回のような大事には至らない(MCの接点が溶着かそれに近い状態になるので見ればすぐに分かる)。
 
 だから、自動制御上は普通に「走行」で信号が出ている。それが今回の事故では方向が逆だったということ。
 言い換えれば、自動制御上、自分のいる位置情報を間違えた(向かう位置情報は正しかった)か、向かう位置情報を間違えた(自分のいる位置情報は正しかった)かのどちらかだ。これは、事故当時の情報が記録されていないと特定できないと思う。

 ただし、再発防止は比較的簡単に出来る。
 いわゆるオーバーランのインターロックを厳しくするのだ。
 例えば北走行のオーバーランに北走行のA接点をかましている場合、南走行時に北走行のオーバーランがオンになっても無視されるという意味では良いのだが、惰性での北走行時に北走行のオーバーランがオンになった場合にも無視されてしまうリスクがある。だから、北走行のオーバーラン条件に北走行のA接点を入れるのは止めた方がいい。

 自動運転の基本が距離測定であるとはいえ、オーバーランに関してはセンサーも併用しているはずだ。センサーには誤動作が付き物なので、条件を入れたくなるのは分かる。オーバーランが誤動作すれば、正常な位置で高速走行しているときに急ブレーキがかかることになるので、これも危険だからだ。
 しかし今回のような事故を考えると、オーバーランを「強制低速」と「停止」2段階にして、両方とも出来るだけ条件を少なくするべきだと思う。

 最悪なのは、「正常な位置で高速走行しているときに急ブレーキがかかること」ではなく、「減速せずにオーバーランして衝突すること」なのだから。

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震電

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 写真撮影時40歳。
 いい歳して云々といった決まり文句は私には通用しない。たった一度の人生、他人に迷惑をかけない範囲で楽しみます。