2012-05

絶対外れる!『機動戦士ガンダムAGE』に関する謎・疑問・予想・願望を書きなぐる!!(その4)

絶対外れる!『機動戦士ガンダムAGE』に関する謎・疑問・予想・願望を書きなぐる!!(その4)

~ イゼルカントの真の目的はヴェイガン救済ではなく
                          “Xラウンダー王国”の建国か?! ~

 ネタばれ無しで『機動戦士ガンダムAGE』を視聴している私が、リアルタイムで心の内を書きなぐるコーナーの第4弾である。
 男には、絶対外れると分かっていても語らなければならないときがあるのだ!
 …って言うか、単に次回の放送を観ちゃうと100%外したことが分かってしまう可能性が大なので、その前に書いておきたいだけなんだけどね。

 前回(その記事は → こちら)で私は、
「アセムが“ガンダム版キャプテンハーロック”として“クロスボーン風ガンダムAGE-2改”を駆って再登場する」
てなことを書いた。ただし、疑問は残った。アセムがウェイガンの窮状を知り、地球連邦とウェイガンの早期講和に向けて動き出す決心をしたとしても、愛する家族と13年も音信不通になる理由が、もう一つハッキリしなかったのだ。

 今回思い出したのは、グルーデックの暗殺の件である。グルーデックは既に家族を失っていたので本人が暗殺されただけに終わったが、もし家族がいたらそこにも魔の手が及んでいた可能性がある。そういったことを避けるため、アセムは自分自身が死亡扱いになったことを利用し、別人として活動する道を選んだのではないか。

 グルーデックの暗殺に関わった組織は、フリットが起こしたクーデターによって地球連邦から一掃されている。今でもスパイは残っているが、それも夫々がヴェイガンから1本釣りされたような存在であり、大掛かりな組織だった行動は難しいだろう。
 ではアセムは、何を恐れたのか?
 ヴェイガンそのものである。
 ヴェイガンから自分や家族がピンポイントに狙われるほどの危険を伴うとしたら、それはアセムがイゼルカント本人を狙うぐらいの大胆な行動に出るということだ。
 実際、この戦争に“弾丸”を込めたのは地球連邦だとしてもしても、“引き金”を引いたのはヴェイガンである。ヴェイガンに引き金を引かせたのは指導者であるイゼルカントだ。アセムなら、ステルス仕様に換装した(これが第3のウェア!)ガンダムAGE-2でヴェイガンの本拠地に乗り込んで、イゼルカントと直談判するぐらいのことをやってくれそうな気がする。

 まぁ、直談判は無茶だとしても、戦争を止めるにはイゼルカントを止める必要がある。どうやって止めるか、それには先ず情報が必要だ。
 アセムの情報収集活動を通して、イゼルカントの真の狙いが徐々に明らかになるという流れが観たい。TV版のギレン・ザビは、結局何を目指しているのか良く分からなかったもんな。選民思想を口にするわりには、ニュータイプに関して関心が薄かったし。

 フリットが「過程が丁寧に描写されたパトリック・ザラ」という面を成立させたのだから…
 イゼルカントには「理念が明確に描写されたギレン・ザビ」という面を成立させて欲しい。
 そう、例えば…。
 ゼハートとの回線を切断した後、イゼルカントが、こう呟くわけよ。
「戦うべきは、ヴェイガンと地球種ではない。
 進化した人類であるXラウンダーが、旧人類と戦うべきなのだ。
 そのためには、地球圏のXラウンダーを、我々が確保する必要がある…」
(オリジン版のシャアみたいな感じ)

 これを情報として入手したアセムは、ゼハートに訴える!
「ゼハート、イゼルカントの真の目的は、ヴェイガンの民を救うことじゃない。イゼルカントがやろうとしているのは、地球をXラウンダーだけの世界に作り変えることなんだ…
 イゼルカントの言うエデンは、まやかしのエデンだ!」
 …うーん、これだと戦争ではなく勧善懲悪になっちゃうからマズイかな。
 でも、アセムとゼハートの共闘は、観たいんだよなぁ…

 そうそう、“死の商人”という線も消えたワケではない。戦争が長く続いて潤うのは兵器産業だから。セリック・アビスが、ヴェイガンの兵器開発に関して伏線めいた台詞を吐いているし。

 いずれにせよ、復活したアセムには、フリットとゼハート、キオとゼハートの間に入って、「どちらかが全滅するまで」という戦争の流れを変えて欲しい。そして、
「父さん、あなたは…フリット・アスノは、ヴェイガンだったんです!」
といった衝撃的な台詞を放って欲しいな。
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アデルにジムの思い出が重なる楽しさ

アデルにジムの思い出が重なる楽しさ

 ガンダムAGE-1をベースに開発された量産型モビルスーツ、アデル。ファーストガンダムで言えばジムに相当する機体だ。

 アデルがジムと比べて“進化”しているのは、ガンダムの換装機能を省略しないで量産化されたという点である。こう書いていて思い出すのは、本放送をリアルタイムで視聴している当時は、ジムにも換装機能が備わっていると勘違いしていたこと。つまり、全てのジムにはコアファイターが入っていると思い込んでいたのだ。(リアルタイム放送当時の『アニメック』や『OUT』には、ジムがコアブロックシステムを採用していない旨は掲載されていなかったように思う)

 だから、こんなシーンを想像していた。
 宇宙空間での戦闘時、Aパーツにダメージを受けたジムとBパーツにダメージを受けたジムが、それぞれダメージを受けたパーツをパージした上で“宇宙空間換装”モードに入り、1機のジムと1機のコアファイターへと再構成されるシーン。
 あるいは、ジムを何機も搭載した“ホワイトベース2番艦”の中で、同様の換装が行われるシーン。

 実際の放送では、コアブロックシステムを持たないジムにそういった描写はなかった。
 しかし、アデルはノーマルタイプに加え、タイタス装備やスパロー装備に換装して出撃する機体が実際の放送で描写された。
 ファーストガンダム本放送をリアルタイムで視聴してから30年以上も経って、ジムに対して想像していたことが現実になったのを観たときは、何とも言えない感慨を感じた。

 また、ガンダムAGE-1のウェアとしては活躍の機会が少なかったタイタスが、市街地でのモビルスーツ戦で用いられたことも興味深かった。防御力が高いうえ、飛び道具なしで敵モビルスーツを仕留める能力を持っていることで市街地への被害を最小限に留めることが期待できるし、それ以上に
「連邦軍は、市民に被害が出ないように、火器を装備していないタイタスで対処に当たりました」
と市民に対してアピールすることが出来るのだ。

 少し残念なのは、ガンダムAGE-1では物理的に成し得なかった、ノーマル・タイタス・スパローから成るアデルのチーム戦法を観られなかったこと。…いや、もしかしたら画面の隅っこに、そんなアデル編隊が映っているかも?

『機動戦士ガンダムAGE』第31話から第34話の感想(その1)

『機動戦士ガンダムAGE』第31話から第34話の感想(その1)

 『機動戦士ガンダムAGE』ブルーレイ(DVD)ディスクの第9巻に収録されると思われる、第31話から第34話までの感想を書いてみる。キオ編としては第3話から第6話まで。キオ編が20話構成だとすると、起承転結の起から転に入っていく部分となる(単純に、起承転結が各5話構成だとした場合)。


 第31話『戦慄 砂漠の亡霊』

 例えるなら、“砂の中を高速で移動する鮫”のようなヴェイガンのモビルスーツ。『トレマーズ』に登場したモンスターの初期設定を思い出させる。
 アビス隊隊長が駆るグランシェ・カスタムは、モビルスーツ形態でディーヴァからカタパルト発進した直後、ストライダー形態に変形する。
 このようなモビルスーツは、過去のシリーズで見たことがあるようでないような…そんな不思議な感覚を抱かせる。いずれにせよ、こうした何か一工夫加えたアイディアや描写は観ていて楽しい。

 今回の最大の見所は、砂漠の亡霊ことファントム3とガンダムAGE-3のモビルスーツ戦。
 デルタアタックはジェットストリームアタックの焼き直しではなく、全くの別技。相手の足元に巨大な“蟻地獄の巣”を、上空には竜巻(砂嵐)を発生させて動きを封じ込め、3方向から同時に攻撃を仕掛けて仕留めるという攻撃パターンである。

 キオはフリットの指示に従い、ジャンプでこれを逃れようとするが、敵に読まれて叩き落されてしまう。AGE-3ノーマルはジャンプに失敗して着地し、動きが止まった瞬間を狙われる。普通のモビルスーツどころかガンダムAGE-2でもやられてしまう危機的状況だったが、AGE-3には緊急ドッキング解除という裏技があった!
 咄嗟にこんな裏技を繰り出したキオも凄いが、それに瞬時に対応して致命的な同士討ちを回避したファントム3も凄い。
 そこからの反撃を急ぐ余り、完全に竜巻を抜ける前に再ドッキングしてしまったキオのミス(出撃前に「攻撃を重視し過ぎる」と指摘されていた通り!)を突いて、ファントム3は更なる攻撃へと繋げていき、戦いの主導権を渡さない。
 まさに、一進一退の攻防。

 そんな中、ウットビットが完成したばかりのGホッパーで出撃する。イケメンでないキャラが、ガンダムメカのパイロットになるのは『ΖΖ』と同じ展開。本当に久し振りに見た気がする。
「(普通の男でしかない)俺だって、ガンダムに乗れる!」
と思えて、気分が高揚する瞬間だ。
 
 GホッパーとドッキングしてフォートレスとなったAGE-3が、まるでサーフィンをしているかのように小刻みにバランスを取りながらホバリングしている描写は新鮮。
 しかし、フォートレスに換装しても相変わらず火力頼みの攻撃を続けるキオは、ファントム3に翻弄され、再びデルタアタックに捕えられそうになる。
 そんなキオを救ったのは、シミュレーター訓練時に受けたアドバイスだった。
 AGE-3フォートレスは、砂漠においても高い機動力を発揮できる。キオは「常に動き続けていれば、ファントム3にデルタアタックを出す機会を与えない」ということに気付いたのだ。

 これが、実は対ジェットストリームアタックとしても有効な対処法であることが面白い。常にドムの列のサイドへサイドと回り込むように動き続ければ、ジェットストリームアタックそのものを封じることが出来るだろう。裏を返せば、ジェットストリームアタックはガンダムが止まっていたから使えたのだ。
 また、AGE-3フォートレスは足回りに関してはドム系の機体であるので、「ドム対ドムならば、ジェットストリームアタックは成立しない(お互いに容易に防げる)」なんてことも頭の隅っこに浮かんでしまった。

 AGE-3フォートレスが、砂の中に潜んでいる多数の敵を一気に殲滅するために、一定範囲を高出力ビームで掃射するという戦法には説得力があった。確かに、砂漠戦においては有効かつ必要な能力だと思える。逆に言えば、敵の姿が見えているのに広域を掃射するという攻撃方法は、エネルギーの無駄遣いとも思えるだが。

 ウットビットがキオへの反発・対抗心を露にしたことで、キオの天然系天才キャラが浮き彫りになったところは上手いと思う。
 ファントム3のうち1人が、ファーストガンダムにおける「ズゴックに乗ったウヒャヒャ系のパイロット(ベルファスト基地で修理中のホワイトベースを強襲し、結果的にミハルの潜入をアシストした)」を思い出させるところも嬉しい。デシルやマジシャンズ8のような“イカれた天才タイプ”も個性的だが、こういった“荒々しくて品には欠けるが、実力は折り紙付き”という野獣系のパイロットにも、別の魅力がある。

 キオ編、とりあえず出だしは好調である。

※注※
 ネタばれを防止するため、トラックバック先の記事の確認およびトラックバックの承認は、『ガンダムAGE』放送終了後とさせて頂きます。悪しからずご了承下さい。コメントに関しても、眼鏡を外した状態でボンヤリ見て、ネタばれを含んでいそうだと感じた場合は同様の対応を致します。
 ちなに、「ネタばれ」の定義は → こちら

『TIGER & BUNNY』の虎徹のコスプレをするために、コスパ製のハンチング帽(公式商品)を買ったんだけど

『TIGER & BUNNY』の虎徹のコスプレをするために、コスパ製のハンチング帽(公式商品)を買ったんだけど

 『タイバニ』の虎徹のコスプレをするために注文しておいたコスパ製のハンチング帽が届いた。
公式の虎徹ハンチング帽3個目_1

 バンダイ製の虎徹ハンチング帽と比較すると、デザインの点でやや劣る感があるものの、後頭部にサイズを3段階に調整できるボタンが付いているところは大いに評価できる。
公式の虎徹ハンチング帽3個目_2

 帽子のサイズが62cmである私でも、いちおう被ることは出来た。しかし、やはりギリギリであり、様になっているとはとても言えない。だから、私がこの帽子を使うことはない。

 公式商品である虎徹ハンチング帽を買ったのは、これで3個目。その全てがサイズの問題で私には使えない物だった。(1個目、2個目に関する記事は → こちら
 ある程度予想していたので、特にショックではない。
 むしろ、ホッとしている。
 使えない公式ハンチング帽を3つ購入したことが、海賊版のハンチング帽を被って虎徹のコスプレをしていることに対する免罪符になると思えるからだ。

 このコスパ製の虎徹ハンチング帽も、誰かにプレゼントする予定である。
 そうすることで、この件に関する私の贖罪も終わりとしたい。

 ちなみに、現実の自分より10才も若いキャラのコスプレをすることに対する罪悪感に関しては、これで対処する。
37才の顔になるために、とりあえずやってみる

 以前、クリームを買ったことがあったが、匂いが気になって1回使っただけで止めてしまった。マッサージした後に洗顔してクリームを落とすというのもワケが分からんかったし(むしろ肌を痛めているのでは?)。
 毎日やるつもりは更々ないが、月水金ぐらいはやっていきたい。とりあえず、この化粧液を使い切るまでやってみたい。効果云々ではなく、自分自身を納得させるために。

『機動戦士ガンダムAGE』ブルーレイ(DVD)ディスク第8巻の感想

『機動戦士ガンダムAGE』ブルーレイ(DVD)ディスク第8巻の感想

フリットは「丁寧に描写されたパトリック・ザラ」か、「孫と一緒に戦い続ける兜十蔵」か?

 今まで1話ごとにupしていた感想を、某所のレビュー用にまとめてみる。
 ついでに、このレビュー用記事を書いた人、即ち私の画像もup。
ガンダムAGE感想記事用画像_2
 前回3パターンまとめて撮ったやつの2パターン目。次回のまとめ記事では『AGE』と『ΖΖ』になるのは決定事項。次々回のまとめ記事では、フリット(アセム編)のコスプレ姿を披露できるかも? あーでも、コスプレとなるとメイクもしなければならないので面倒だから、“着ただけ”にしようかな。


 第27話『赤い夕陽を見た』

 ヴェイガンの狙いは、地球連邦の最重要生産拠点であるコロニー「ノートラム」を無傷で住民もろとも制圧することにあった。更にその後、移動要塞を強制結合させ、ノートラムを地球侵略の前線基地と化すという豪胆な作戦だ。
 フリットの指揮する地球連邦軍は、切り札である新兵器「フォトンリング・レイ」でヴェイガンの移動要塞を攻撃するが、移動要塞は強力な干渉スクリーンを展開してこれを完全に防御する。ビーム兵器が通用しない移動要塞の中央突破を防ぐ手立てはあるのか?

 地球連邦とヴェイガンの攻防戦は、さながら「巨大な矛」と「巨大な盾」の対決だ。過去のガンダムシリーズで観られた、“両軍が大量破壊兵器を撃ち合う”といった展開とは異なっており、興味深かった。
 しかも攻防戦の末、移動要塞が地球へ落下し始めるという、地球連邦もヴェイガンも望んでいない結果を招く。このままでは両軍共に作戦は失敗、勝者のいない戦いになってしまう。

 事態を打開するため、フリットとゼハートは自分の命と引き換えに移動要塞を内部から爆破することを決心する。アセムのAGE-2はゼハートのゼイドラに導かれ、コロニーデストロイヤーを移動要塞奥深くのエネルギーコアまで運搬し、固定式の爆弾としてセット。しかしこれは本来の運用とは異なる使用方法であり、起爆装置を手動で作動させた後、脱出時間を確保することは出来ない。

 成すべき仕事をやり遂げ、死を覚悟…と言うより人生最期の時間を迎えて諦観した二人は、互いの心中を吐露し、語り合う。差し伸べた合った手と手が握られる直前、Xラウンダーの能力を解放させていたゼハートの脳裏に、イゼル・カントからの指示が届くのだった。

 移動要塞からの脱出に成功したアセムのAGE-2は、そのまま大気圏に突入して地球へ降下。フリット達の乗るディーヴァも、その後を追う。
 生きて地球へ降下した者もいる。
 宇宙で死んでいった者もいる。
 戦争に、完全なハッピーエンドなど有り得ない。
 そして、生き残って美しい夕陽に感動してもなお、
「この美しさを奪い合って、我々は戦争をしているのだ」
という現実は変わらない。裏を返せば、
「譲り合えば戦争などしなくても済む」
わけだが、小さな島すら譲り合えない国家に属する現実の私たちに、そんなツッコミなど出来るはずもないのだ。


 第28話『地球圏の動乱』

 軍のトップが反乱を起こして政治に介入し、粛清委員会を指揮して“反逆者”を一人残らず摘発した後、戦争の在り方までも変えてしまう。こんな壮絶な描写は、宇宙世紀ガンダムシリーズ(ファースト、『Ζ』、『ΖΖ』)でも、ファーストガンダムをベースにした『SEED』でも見られなかった。作品を観ていれば、ギレン・ザビやジャミトフ・ハイマン、パトリック・ザラも同じようなことをやったのだろうと読み取ることは出来るのだが、実際にここまで赤裸々な過程描写はされていなかった。

 また、ギレン・ザビやパトリック・ザラに関しては、今回のような生々しい描写がなかったことに加え、彼らの思想には「宇宙時代の選民思想」という虚構が含まれていたため、ここまで衝撃的ではなかった。しかし、フリット・アスノの思想は、単に「敵対する異民族の根絶」であり、今日の我々の現実社会にもそのまま当てはまってしまう。だから、フリットに対して特別な怖さを感じるのだ。

 また、今回のフリットを例えば「丁寧に描写されたパトリック・ザラ」だと思って割り切って見ようとしても、そうはいかない。何故なら、フリット編の彼が優しい少年であったことや、アセム編の彼が厳しいながらも良き父・良き夫であるということを既に知ってしまっているからだ。

 悪人の中の悪は、さほど怖くない。
 善人の中の悪こそ、怖いのだ。

 もちろん法的な見地からは、フリット中将という軍人の行為は全面的に正しく、悪とは言えないだろう。しかし、「戦争の終結はヴェイガン殲滅しか有り得ない」という彼の主張に関しては、そうは思えない。

 オルフェノア首相が、連行される際にフリットに向けて放った台詞は印象的である。
「私という交渉人を失ったら、ヴェイガンと連邦が歩み寄る日は永久に来なくなるぞ。地球を巡り、この戦争は、どちらかが完全に滅びるまで続くことになる」
 フリットに言わせれば、
「歩み寄ってはまた離れる、そんな交渉を繰り返していては、連邦もヴェイガンも永久に終わらない戦争を続けることになる」
といったところか。
 一体、どちらが正しいのか。
 そもそも、地球とは誰のものなのか。誰のものであるべきなのか。
 答えの見えないまま、物語はキオ編へと続いていく。


 第29話『じいちゃんのガンダム』

 キオ編の第1話は衝撃的だった。どう衝撃的だったかは、別のレビューで書いたのでここでは詳しくは触れないが、アセム編の第1話とは真逆な展開に本当に驚かされた。
 アセム編は『Ζガンダム』をベースにしている部分があり、『Ζ』の主人公であるカミーユ・ビダンが最終話で精神崩壊をきたして現実の世界からドロップアウトしていることから、アセムも最終話で除隊ぐらいはするのでは?という予想をしていたものの、まさか死亡者扱いになるとは…。

 ガンダムAGE-1ノーマルがファーストガンダムのRX-78にかなり似ており、ガンダムAGE-2ノーマルがΖガンダムをイメージさせたことから、ガンダムAGE-3ノーマルがΖΖガンダムを思い起こさせるモビルスーツとなっていることは、大方の視聴者が予想した通り。
 第1話から登場した点はΖΖガンダムと異なっているが、AGE-3はキオ編にしか登場しないのだから、もったいぶるわけにもいかないところだろう。

 重量感のあるプロポーションのAGE-3が、突進してくる重量級の敵モビルスーツをアッパー一撃で迎撃するシーンは迫力満点。そこからビームサーベル、更にはビームライフルと“ガンダムの代名詞的な武装”を次々に駆使する流れには観ていてテンションが上がった。
 巨大なバズーカ砲のようなライフルを、肩に担ぐのではなく、飽く迄もライフルとして腰溜めにして撃つAGE-3ノーマルの姿は非常にバランスが良く、絵になっている。AGE-2ノーマルの装飾系の立ち姿も非常にスタイリッシュだったが、AGE-3ノーマルも別の魅力があり、負けていない。

 祖父=フリットと孫=キオのやりとりを観ていて、妙にウキウキするので何故かなと思っていたら、これは『マジンガーZ』における兜十蔵と兜甲児のパターンではないか! そもそもフリットはガンダムの開発製造に携わっていたエンジニアだっただけに、こういったマッドサイエンティスト系の役所はしっくりくる。
 キオ編第1話に登場した瞬間のフリットは飄々とした好々爺といった感じだったのだが、戦闘が進むにしたがってアセム編のフリットのような厳しさを取り戻していき、第2話が終わる頃には、老人になってもヴェイガンを殲滅するという意思が全く変わっていないことが明らかになった。

 そのフリットから、キオは「ヴェイガン殲滅すべし」との教えを受け入れる。キオが“戦争を終わらせる世代”であるならば、アセム以上にヴェイガンとの交流を持つ必要があると思うのだが、残る20話程度の物語の中で、一体どんなドラマが展開されるのだろうか…


 第30話『戦場になる街』

 キオが操縦するAGE-3は、初陣ながらヴェイガンのモビルスーツを次々に撃破していったが、ゼハートの駆るギラーガ相手では、さすがに防戦一方となる。状況を打開するため、フリットはディーヴァを出すようオリバーノーツの基地に連絡する。
 フリットの元部下であったアルグレアス提督の計らいによってディーヴァは出撃することになるが、非常事態下であったこともあり、ブリッジのクルーは艦長も含めて問題のある者ばかりを寄せ集めた集団となっていた…

 戦力外の老朽艦扱いされているディーヴァが、寄せ集め集団によって戦線に復帰するという、ある意味“緩い”展開。これは、『ΖΖ』のアーガマが、盗みも厭わないジャンク屋集団であるジュドー達をクルーにしてしまう展開を思い起こさせる。軍属のようには見えないキオが、ガンダムのパイロットとしてディーヴァに乗り込んでも、何となく許せてしまう雰囲気があるのだ。
 もっとも、「非常事態下、民間人がガンダムのパイロットになってしまう」という始まり方は、ファーストガンダムやそれをベースにした『SEED』でも使われているパターンであり、ガンダムシリーズの定石とも言える。

 ナトーラが全くのダメ艦長として始まった点は上手いと思う。これによって、既に軍人ではなくなっているフリットが司令官のように振る舞うことが通ってしまい、当面は話をスムーズに進められるからだ。また、今後ナトーラが艦長として成長することで、フリットと対立するドラマも期待できる。
 キオ編は、ガンダムを授かった少年パイロットと、ガンダムの母艦を任された若きダメ艦長が戦いの中で共に成長し、フリットという大きな存在をそれぞれが別々に越えて行く、二重の意味での世代交代物語という面もあるのかも知れない。

 オリバーノーツでの戦闘が終わり、ディーヴァに収容されたAGE-3。その全身が細かい傷だらけとなっている(ビームライフルを把持していた右腕は特に酷い)絵は、激戦を無言で語っており、非常に効果的だった。ほんの4枚程度の止まった絵であっても、こうした説得力のある映像は、物語の空気を引き締めるのだ。

『機動戦士ガンダムAGE』ブルーレイ(DVD)ディスク第7巻の感想

『機動戦士ガンダムAGE』ブルーレイ(DVD)ディスク第7巻の感想

君は、“精神的に成長しない「ただ強いだけの子供」”として死んでいくのか?

 今まで1話ごとにupしていた感想を、某所のレビュー用にまとめてみる。
 ついでに、このレビュー用記事を書いた人、即ち私の画像もup。
ガンダムAGE感想記事用画像_1
 このパターン、いっぺん撮っておきたかったんだわ。とりあえず3パターンまとめて撮ったので、次回のまとめ記事は『AGE』と『Ζ』、次々回のまとめ記事は『AGE』と『ΖΖ』で決まりね。


 第23話『疑惑のコロニー』

 第22話では、地球連邦とヴェイガンの間で行われている戦争が、地球という“聖地”の所有を争う領土戦争としての性格を持っていることが描かれていた。
 以前、フリットの口から、ウェイガンは地球連邦側からの和平交渉をことごとく撥ねつけたという旨が語られていたが、その講和条件の具体的な条件に関しては触れられていない。
 地球をヴェイガンに渡せば戦争は終わる。しかし、それが出来ないから戦争が続く。
 「地球を渡せ」と言うヴェイガンが正しいのか、「地球は渡せない」と言う地球連邦が正しいのか。
 対立とは、どちらかが間違っているから起こるのか。それとも、どちらも正しいから起こるのか。
 今回は、フリットとアセムの親子の対立を通して、「正しさ」の難しさが描かれている。

 コロニー内にある施設がヴェイガンに協力しているとの報告をウルフから受けたフリットは、その施設を制圧するため、モビルスーツの出撃を命令する。
 しかし、民間施設の密集したコロニー内でモビルスーツ戦を行えば、一般市民にも被害が出る。市民を戦闘の巻き添えにしたくないアセムは「モビルスーツを出すより、他にやれることがある筈」と抗議するが、フリットは完全に却下。納得できないアセムは出撃命令を無視し、身一つでディーヴァを出て行ってしまう。

 ところが実際には、ヴェイガンに協力していた施設からもヴェイガン側のモビルスーツが出撃していた。もしもディーヴァ側がモビルスーツ以外の戦力で作戦をスタートさせていたら、ウルフとミレースを救出することが不可能だっただけではなく、到着した部隊そのものが全滅していたところだった。最初からモビルスーツを出撃させるというフリットの判断が、ウルフやミレース達の命を救ったのだ。(アデルをタイタス装備で出撃させたことが、民間施設に対する被害を最小限に抑えようとする配慮だったかどうかは不明)
 しかし、フリットが制圧作戦にモビルスーツを投入したことで、市街地にまで被害が及んだこともまた事実。アセムと彼を追って来たロマリーは、その被害に巻き込まれ、一つ間違えば死んでいたところだった。

 対立したフリットとアセム。どちらも間違いではなかったが、正解でもなかった。
 これはコロニー内戦闘における一局面に過ぎないが、この「どちらも間違いではないが、正解でもない」という状況は、戦争のいたるところで起きているだろうし、それが戦争そのものだとも言える。

 ディーヴァに戻り、独房入りとなったアセム。ウルフから「逃げ出して何か答えは出たか」と問われ、最後には答に詰まって壁を叩く。大人に囲まれ、大人のやり方や理屈に反抗しながら、成長しようともがく少年の姿がそこにあった。

 そして、軍刑務所から出所したグルーデックが、フリットとの再会を果たす。
 かつては“大人と少年”だったグルーデックとフリット。あれから26年の歳月が過ぎ、今や渋い男同士となった。
 これは、現在進行形で“大人と少年”であるウルフとアセム、あるいはフリットとアセムとは対照的である。同時に、26年後には、ウルフとアセム、あるいはフリットとアセムもまた、渋い男同士となることを想像させる。二つの意味で時間を感じさせる、良い流れだった。


 第24話『Xラウンダー』

 独房入りから解かれたアセムは、当て所もなく街へ出る。
 道端でふざけ合う学生達を見て、ゼハート達と過ごした自分の学生時代を思い出し、溜息をつく。
 流されるようにして歩き着いた川辺で、アセムはゼハートと再会した。

 仮面を外して直にアセムと向き合ってもなお、ゼハートは「私」という一人称を使う。
 コクピット越しに初めて「私」と言われたときは憤っていたアセムも、それを聞き流す。
 この時点で、二人の間にはコクピットと同様の壁が存在していることを感じた。

 ゼハートはゼイドラでアセムのAGE-2と戦った際、アセムに対して初めて「私」という一人称を使った。それを聞いたアセムは「“私”って何だよ?! そんな言い方!」と怒りを露にした。それでもゼハートは「私」という一人称を使い続けた。
 アセムのAGE-2を戦闘不能にし、ビームサーベルでコクピットを狙って見せた後、ゼハートは「二度と俺の前に現れるな」と言い残して去った。最後の最後に「私」ではなく「俺」と言ったのだ。
 今度現れたら、「私」ではなく「俺」がお前を殺す。そのときは、そういう意味に聞こえた。ヴェイガンの司令としての「私」ではなく、かつて友達だった「俺」としてお前を殺すのだと。

 ビッグリング攻防戦で再びアセムのAGE-2と戦った後、既に交信が出来なくなった状態で、ゼハートは「アセム、次に合うときはお前を殺す。私が私でいるためにもな…」と呟いた。
 アセムを殺すのは、「私」なのか「俺」なのか。
 本当のゼハートは「私」なのか「俺」なのか。
 普通に考えれば、「私」が本当のゼハートだろう。アセムに出会う前のゼハートは、ずっと「私」として生きてきたのだから。
 だが、それなら何故、アセムを殺さないと「私が私でいられなくなる」のか。もし、ゼハートが本質的に「私」であるならば、アセムを殺せなくても「私」でいられる筈だ。そもそも、アセムを殺すことを躊躇する筈がないではないか。
 そして、もしも「私が私でいられなくなった」としたら、その時ゼハートは何になるのか。それこそが真のゼハートではないのか。

 アセムの自我にも、ゼハートと同じような矛盾が見られる。
 ビッグリング攻防戦の最中、ゼハートから
「父に追いつくために、自分のために戦っている」と指摘されたアセムは、
「違う、自分のためなんかじゃない! 俺はヴェイガンから皆を、地球を守るために戦っているんだ」と力強く反論する。
 ところが、ヴェイガンが撤退して戦いが終了すると
「俺は…皆のために…自分のためなんかじゃない…」と、コクピットで自分に言い聞かせているアセムがいた。
 そして今回、生身で向き合ったゼハートから、“戦わない道”を選択するよう説得されると、アセムは前回とは真逆の反論を展開する。
「俺には何も無いんだ。戦って結果を出さなきゃ、誰も俺を認めてくれないんだ」
 常に父と比較され続け、父からも期待され続けてきたアセムの悲痛な叫び。しかし、「戦って結果を出し、皆から認められる」ことを、アセムは本心から望んでいるのだろうか。ゼハートの言う通り「優しい、私が好きだった友達のアセム」こそ、本当のアセムなのではないのか。

 ゼハートは、優しいアセムが地球連邦軍のパイロットになるとは思っておらず、自分がヴェイガンに戻ってもアセムと戦場で直接相見えることはないと信じていたのだろう。アセムはゼハートに一方的に裏切られたと感じているようだが、ゼハートからすれば、先に裏切ったのはむしろアセムの方なのだ。 
 
 AGE-2の新しいウェア、ダブルバレットにも言及しておかなければならない。
 ネタばれ無し(原則としてTV放送以外からは情報を入手しない)で視聴していた私には、ダブルバレットのインパクトは大きかった。オープニングやCMの映像を観て、てっきり中~長距離における砲撃戦に特化した大火力型のウェア思っていたら、敵の接近に応じて砲身部分をパージし、大型のビームサーベルアームに早変わり。
 ヴェイガンのXラウンダー達は、AGE-2に接近して大型砲身の死角に入ってしまえば問題ないと思い込んでいたのだろう。左右からビームサーベルによる斬撃戦を仕掛けたが、ダブルバレットの二刀流モードには完全に意表を突かれた形になり、二人ともほぼ同時に撃破されてしまった。

 更に襲いかかって来るXラウンダーの機体に対し、アセムはダブルバレットの二刀流モードを解除すると、今度はミサイルを一斉発射。
 ダブルバレットが、大口径ビーム砲、大型ビームサーベル、ミサイルランチャーという三つの異なる攻撃能力を立て続けに見せたことには意外性があった。

 ダブルバレットは機能てんこ盛りの割にはシルエットがスッキリしており、元々シャープなプロポーションを持つAGE-2に良く似合っている。
 なお、ビームサーベルの二刀流はアセムの個性であり、ダブルバレットの二刀流モードにも違和感は無い。両手のビームサーベルとダブルバレットのビームサーベルを合わせれば四刀流となる。しかも、両手のビームサーベルとダブルバレットのビームサーベルにはリーチ差があるので、単なる四刀流とは異なる攻防のバリエーションを見せて欲しいところだ。


第25話『恐怖のミューセル』
 
 フリット編で「Xラウンダー」という言葉が登場してから、ニュータイプに対する強化人間同様、「人工的に造り出されたXラウンダー」も登場するのではないかと思っていた。今回、それを意外な形で観ることになった。過去のガンダムシリーズでは、

 ガンダムのパイロット=ニュータイプ
 ガンダムの敵となるパイロット=強化人間

といった図式が見られたが、アセム編では逆となったのだ。
また、ファーストガンダムでは当初、

 主人公=アムロ=ガンダムの性能に助けられながらも、シャアに勝ち続ける
 主人公のライバル=シャア=パイロットとしての技量では勝りながらも、アムロに負け続ける

といった図式であった。シャアがモビルスーツを新型に乗り換えることでガンダムとの性能差は縮んでいくのだが、アムロの成長によってシャアのパイロットとしての優越性が減じていってしまい、シャアはアムロに負け続けた。
 逆に言えば、もしもシャアが初めからゲルググに乗っていたとしたら、最初の戦いでガンダムのアムロに勝っていただろう。『AGE』におけるゼハートとアセムが正にそれである。
 更に、Xラウンダーではないことも加わって、アセムはゼハートに連敗を喫する。この点に関しても、アムロとシャアのモビルスーツの性能が互角になった後、アムロがニュータイプ能力の優位性でシャアに勝ち続けたのとは正反対である。

 ガンダムに乗る主人公と、仮面を被ったライバル。
 この絵面だけ見ればファーストガンダムと同じだが、実際の力関係は全く逆なのだ。

 更に今回は、Xラウンダーではないウルフが、純然たるパイロットの技量(心の強さを含む)で、Xラウンダーを倒してしまう。現状を打破するにはXラウンダーの能力を得るしかないという思いに囚われていたアセムに対して、ウルフは説得力のある答えを示した。そのウルフの頼もしい姿を見たとき、不意に私の脳裏にはスレッガーの姿が浮かんだ。
「ああ、スレッガーがソロモンで死なずにパイロットとして歳を重ねていたら、ウルフのようなパイロットになっていたのかな」
 この辺りも、ファーストに対するオマージュと言うか、ファーストに対する別の回答を観せてもらったような気がして嬉しい。
 『AGE』は、意図的に、あるは意図せず、ガンダムシリーズにおける原点復帰というテーマを、上手く消化していると思う。


 第26話『地球 それはエデン』

 前回の感想で、ウルフのことを「ソロモンで戦死しなかったスレッガー」と表現したら、今回、そのウルフが戦死してしまった。それも、スレッガーのように「敵軍の切り札と事実上刺し違える(彼が身を挺する形でIフィールド内にガンダムを届けた時点で勝負はほぼ決していた)」という華々しい最期ではなく、戦闘の一局面の流れの中で致命傷を受け、散ってしまった。
 アセムの窮地を救い、その代償として戦死した形ではあるものの、一瞬の隙を突かれて墜されてしまうという最期は、本当に普通のパイロットのそれである。その呆気ない墜され方が、逆に衝撃的だった。

 振り返ってみれば、ウルフはアセム編における人間ドラマの中では、核をなしていなかった。アセムのサポート役に徹しており、デシルのように対立の構図の一角となってはいなかった。

 デシルは、敵であるフリットとの対立、味方であるはずのゼハートとの対立という二重の特別な対立の中にあり、アセムとは普通に敵同士として対立関係にあった。
 しかし前回、パイロットとしてモビルスーツ同士での対決に拘っていたデシルを、フリットは指揮官として戦艦を運用することで、キッチリと撃退している。これは単にこの一局面での勝敗を描いただけではなく、飽く迄も一パイロットに過ぎない立場のデシルを、指揮官という立場に登りつめたフリットが退けたことで、両者に格の違いがあることを見せつけていた。デシルとフリットの対決は、この「モビルスーツ対戦艦」の戦いによって決着が付き、その時点で二人の対立自体に終止符が打たれたのだ。

 だから今回、アセムがデシルを倒すという流れは正しい。正しいと言うか、自然に映る。既にフリットとの勝敗が決してしまっていることに気付かないデシルに、アセムが引導を渡す。しかもそのアセムは、ウルフから“スーパーパイロット”を引き継いだアセムなのだ。
 そして、デシルと特別な対立関係にあったゼハートは、彼を見殺しにすることでその対立を終わらせる。ここでも、アセムがデシルを倒すという流れの自然さが見える。何故なら、ゼハートとアセムは、デシルと対立しているという点に関しては同じ側に立っていたからだ。ゼハートからすれば、自分が実の兄に手を下す代わりにアセムが倒してくれたという思いも無くは無かったのではないか。

 精神的に成長しないまま、「ただ強いだけの子供」として死んでいったデシル。
 後輩であるアセムの成長を見守り助け続け「強い大人」として死んでいったウルフ。
 対照的な二つの死が描かれた回だった。

“イゼル・カント”じゃなくて“イゼルカント”が正しいみたいなんだけど

“イゼル・カント”じゃなくて“イゼルカント”が正しいみたいなんだけど

 ネタばれ防止のため、極力TV放送(CM含む)以外からは情報を得ないようにしているから、ヴェイガンの元首のことを“イゼル・カント”と表記してきたけれど、“イゼルカント”が正しいみたいですな。某所のレビューを根こそぎ削除してやろうとしたとき、偶然気が付いた。

 キオ編で、ヴェイガン元首が世代交代しているようなのに名前がイゼル・カントのままなので、「ダライ・ラマみたいに1世、2世、3世と継承されているのかな?」と思っていたのだが、“イゼルカント”という単なる苗字みたいですな。

 でもまぁ、日本のボクシングファンが“デラホーヤ”と表記しているのだって、正式には“デ・ラ・ホーヤ”とするべきなんだし、“イゼルカント”も正式には“イゼル・カント”、あるいは“イ・ゼル・カント”かも知れませんぞい。

 とりあえず面倒くさいので過去の記事は修正しませんが、新しい記事に関しては“イゼルカント”と表記することにします。
 他にも間違った表記をしている固有名詞等があるかも知れませんが、上記と同様の対応をしていきます。ネタばれ防止は全てに優先するのだ。

『機動戦士ガンダムAGE』第27話から第30話の感想(その4)

『機動戦士ガンダムAGE』第27話から第30話の感想(その4)

 第30話『戦場になる街』

 キオが操縦するAGE-3は、初陣ながらヴェイガンのモビルスーツを次々に撃破していったが、ゼハートの駆るギラーガ相手では、さすがに防戦一方となる。状況を打開するため、フリットはディーヴァを出すようオリバーノーツの基地に連絡する。
 フリットの元部下であったアルグレアス提督の計らいによってディーヴァは出撃することになるが、非常事態下であったこともあり、ブリッジのクルーは艦長も含めて問題のある者ばかりを寄せ集めた集団となっていた…。

 戦力外の老朽艦扱いされているディーヴァが、寄せ集め集団によって戦線に復帰するという、ある意味“緩い”展開。これは、『ΖΖ』のアーガマが、盗みも厭わないジャンク屋集団であるジュドー達をクルーにしてしまう展開を思い起こさせる。軍属のようには見えないキオが、ガンダムのパイロットとしてディーヴァに乗り込んでも、何となく許せてしまう雰囲気があるのだ。
 もっとも、「非常事態下、民間人を、軍の最高機密兵器のパイロットにしてしまう」という始まり方は、ファーストガンダムやそれをベースにした『SEED』でも使われているパターンであり、ガンダムシリーズの定石とも言える。

 ナトーラが全くのダメ艦長として始まった点は上手いと思う。これによって、既に軍人ではなくなっているフリットが司令官のように振る舞うことが通ってしまい、当面は話をスムーズに進められるからだ。また、今後ナトーラが艦長として成長することで、フリットと対立するドラマも期待できる。
 キオ編は、ガンダムを授かった少年パイロットと、ガンダムの母艦を任された若きダメ艦長が戦いの中で共に成長し、フリットという大きな存在をそれぞれが別々に越えて行く、二重の意味での世代交代物語という面もあるのかも知れない。

 オリバーノーツでの戦闘が終わり、ディーヴァに収容されたAGE-3。その全身が細かい傷だらけとなっている(ビームライフルを把持していた右腕は特に酷い)絵は、激戦を無言で語っており、非常に効果的だった。ほんの4枚程度の止まった絵であっても、こうした説得力のある映像は、物語の空気を引き締めるのだ。

※注※
 ネタばれを防止するため、トラックバック先の記事の確認およびトラックバックの承認は、『ガンダムAGE』放送終了後とさせて頂きます。悪しからずご了承下さい。コメントに関しても、眼鏡を外した状態でボンヤリ見て、ネタばれを含んでいそうだと感じた場合は同様の対応を致します。
 ちなに、「ネタばれ」の定義は → こちら

『機動戦士ガンダムAGE』第27話から第30話の感想(その3)

『機動戦士ガンダムAGE』第27話から第30話の感想(その3)

 第29話『じいちゃんのガンダム』

 キオ編の第1話は衝撃的だった。どう衝撃的だったかは、

 絶対外れる!『機動戦士ガンダムAGE』に関する謎・疑問・予想・願望を書きなぐる!!(その3)

で既に書いたのでここでは詳しくは触れないが、アセム編の第1話とは真逆な展開に本当に驚かされた。アセム編は『Ζガンダム』をベースにしている部分があり、『Ζ』の主人公であるカミーユ・ビダンが最終話で精神崩壊をきたして現実の世界からドロップアウトしていることから、アセムも最終話で除隊ぐらいはするのでは?という予想をしていたものの、まさか死亡者扱いになるとは…。

 ガンダムAGE-1ノーマルがファーストガンダムのRX-78にかなり似ており、ガンダムAGE-2ノーマルがΖガンダムをイメージさせたことから、ガンダムAGE-3ノーマルがΖΖガンダムを思い起こさせるモビルスーツとなっていることは、大方の視聴者が予想した通り。
 第1話から登場した点はΖΖガンダムと異なっているが、AGE-3はキオ編にしか登場しないのだから、もったいぶるわけにもいかないところだろう。

 重量感のあるプロポーションのAGE-3が、突進してくる重量級の敵モビルスーツをアッパー一撃で迎撃するシーンは迫力満点。そこからビームサーベル、更にはビームライフルと“ガンダムの武装”を次々に駆使する流れには観ていてテンションが上がった。
 巨大なバズーカ砲のようなライフルを、肩に担ぐのではなく、飽く迄もライフルとして腰溜めにして撃つAGE-3ノーマルの姿は非常にバランスが良く、絵になっている。AGE-2ノーマルの装飾系の立ち姿も非常にスタイリッシュだったが、AGE-3ノーマルも別の魅力があり、負けていない。

 祖父=フリットと孫=キオのやりとりを観ていて、妙にウキウキするので何故かなと思っていたら、これは『マジンガーZ』における兜十蔵と兜甲児のパターンではないか! そもそもフリットはガンダムの開発製造に携わっていたエンジニアだっただけに、こういったマッドサイエンティスト系の役所はしっくりくる。
 キオ編第1話に登場した瞬間のフリットは飄々とした好々爺といった感じだったのだが、戦闘が進むにしたがってアセム編のフリットのような厳しさを取り戻していき、第2話が終わる頃には、老人になってもヴェイガンを殲滅するという意思が全く変わっていないことが明らかになった。

 そのフリットから、キオは「ヴェイガン殲滅すべし」との教えを受け入れる。キオが“戦争を終わらせる世代”であるならば、アセム以上にヴェイガンとの交流を持つ必要があると思うのだが、残る20話程度の物語の中で、一体どんなドラマが展開されるのだろうか…

※注※
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ガンダムAGEの記事のトラックバックに関して

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実家の居間のオーディオ・ヴィジュアルを7.1chにしたぞ

実家の居間のオーディオ・ヴィジュアルを7.1chにしたぞ

 帰省した際、去年の冬のボーナスの残り全てをつぎ込んで、実家の居間(10畳)のオーディオ・ヴィジュアルを強化してきた。
 TVは37インチから55インチへ!
 オーディオは2.0chから7.1chへ!

実家の7.1ch_AV環境

 7.1chとは、スピーカーを8つ使用するオーディオ環境のこと。上の画面に写っているのは、フロント(左右)、センター(中央)、ウーファー(一見ただの箱みたいな物)の4つ。
 残り4つのスピーカーは、全て同じタイプを使っている。

実家の7.1ch_AV環境_3
 このスピーカーが、サイド(横の左右)、リア(後の左右)にあり、計4つ。前の4つと合わせて8つとなるわけ。

 ブルーレイデッキとアンプは、これ。
実家の7.1ch_AV環境_2
 アンプの放熱空間を確保したつもり。
 
 省エネと雷対策として、スイッチ付きのタップを使用。いちいちコンセントを抜かなくても、タップのスイッチを切る(有接点を開放する)ことで、同じ効果を得られる。
実家の7.1ch_AV環境_4

 以前の37インチTVも決して小さくなかったが、55インチのTVはやっぱり大きい。『ガンダムAGE』のキオ編第1話をリアルタイムで観たのはこの環境だったから、凄く迫力があった。
 音も良かった。7.1chにしたことで、TV番組による音作りの差が良く分かるようになった。『ガンダムAGE』は、かなり音を作りこんでいる方だと思う。

 ちなみに、普段生活しているアパートのオーディオ・ヴィジュアル環境は、37インチTVと5.1chオーディオ。6畳半の居間に事務机や本棚その他を入れているから、それが限界なのだ。
 アパートにある『ガンダム00』の劇場版ブルーレイは、実家に送ってしまおうと思う。大画面向きだもんな。

 実家の居間のオーディオとして長期間働き続けてくれたのが、これ。
7.1chの前は2.0chでした

 私が買ったものではないと思う。少なくとも20年間は使い続けてきた。いつから実家にあったのか、思い出せない。昔の機器はシンプルかつ余裕を持った設計がなされているので、寿命が長いのだ。
 リサイクル屋さんに引き取ってもらうので、多分、今後もまだ現役で機能し続けてくれると思う。とりあえず、我が家ではお疲れ様でした。

2012年4月30日の実家の庭

2012年4月30日の実家の庭

 前回の撮影から丸5年が経過していることに心底驚いた。いや~、42歳からの5年間なんかアッという間だわ。私は47歳、庭のオーナー兼管理人である母は74歳になってしまいましたよ。
 …そう言えば、花は歳を取らないのかな? 今度母に訊いてみよう。
 で、今回はほとんど牡丹ばっかり撮ったので、その写真から。

牡丹_5

 初っ端に、一番派手な写真を出してみました。
 接写を試みたら、余り手ブレもせず(デジカメの手振れ補正が効いてくれた)、結構キレイに撮れました。

 牡丹の数々。
牡丹_1

牡丹_2

牡丹_4

 これも牡丹とのこと。まるで赤いレタスみたい。
牡丹_3


 苧環(おだまき)とのこと。個人的にはこういう花が好き。でも、蜂が近くに飛んでいたので、1枚だけ撮って早々に退散。
苧環


 桜。高さ15cmくらいなので、パッと見たときは桜だとは全然思わなかった。鉢植えにしているとのこと。
桜


 芝桜。この状態を維持するのに、どれくらい手間が掛かっているんだろうなぁ?
芝桜_1

 今年の夏のボーナスでミラーレス一眼を買う予定なので、もし来年撮るとしたらもう少し真面目に撮りたい。

『機動戦士ガンダムAGE』第27話から第30話の感想(その2)

『機動戦士ガンダムAGE』第27話から第30話の感想(その2)

 第28話『地球圏の動乱』

 軍のトップが反乱を起こして政治に介入し、粛清委員会を指揮して“反逆者”を一人残らず摘発した後、戦争の在り方を変えてしまう。こんな壮絶な描写は、宇宙世紀ガンダムシリーズ(ファースト、『Ζ』、『ΖΖ』)でも、ファーストガンダムをベースにした『SEED』でも見られなかった。作品を観ていれば、ギレン・ザビやジャミトフ・ハイマン、パトリック・ザラも同じようなことをやったのだろうと読み取ることは出来るのだが、実際にここまで赤裸々な過程描写はされていなかった。

 また、ギレン・ザビやパトリック・ザラに関しては、今回のような生々しい描写がなかったことに加え、彼らの思想には「宇宙時代の選民思想」という虚構が含まれていたため、ここまで衝撃的ではなかった。しかし、フリット・アスノの思想は、単に「敵対する異民族の根絶」であり、今日の我々の現実社会にもそのまま当てはまってしまう。だから、フリットに対して特別な怖さを感じるのだ。

 また、今回のフリットを例えば「丁寧に描写されたパトリック・ザラ」だと思って割り切って見ようとしても、そうはいかない。何故なら、フリット編の彼が優しい少年であったことや、アセム編の彼が厳しいながらも良き父・良き夫であるということを既に知ってしまっているからだ。

 悪人の中の悪は、さほど怖くない。
 善人の中の悪こそ、怖いのだ。

 もちろん法的な見地からは、フリット中将という軍人の行為は全面的に正しく、悪とは言えないだろう。しかし、「戦争の終結はヴェイガン殲滅しか有り得ない」という彼の主張に関しては、そうは思えない。

 オルフェノア首相が、連行される際にフリットに向けて放った台詞は印象的である。
「私という交渉人を失ったら、ヴェイガンと連邦が歩み寄る日は永久に来なくなるぞ。地球を巡り、この戦争は、どちらかが完全に滅びるまで続くことになる」
 フリットに言わせれば、
「歩み寄ってはまた離れる、そんな交渉を繰り返していては、連邦もヴェイガンも永久に終わらない戦争を続けることになる」
といったところか。
 一体、どちらが正しいのか。
 そもそも、地球とは誰のものなのか。誰のものであるべきなのか。
 答えの見えないまま、物語はキオ編へと続いていく。

『機動戦士ガンダムAGE』第27話から第30話の感想(その1)

『機動戦士ガンダムAGE』第27話から第30話の感想(その1)

 『機動戦士ガンダムAGE』ブルーレイ(DVD)ディスクの第8巻に収録されると思われる、第27話から第30話までの感想を書いてみる。アセム編は13話で終了したので、このディスクはアセム編2話、キオ編2話、ちょうど半々の構成となる。

 第27話『赤い夕陽を見た』

 ヴェイガンの狙いは、地球連邦の最重要生産拠点であるコロニー「ノートラム」を無傷で住民もろとも制圧することにあった。更にその後、移動要塞を強制結合させ、ノートラムを地球侵略の前線基地と化すという豪胆な作戦だ。
 フリットの指揮する地球連邦軍は、切り札である新兵器「フォトンリング・レイ」でヴェイガンの移動要塞を攻撃するが、移動要塞は強力な干渉スクリーンを展開してこれを完全に防御する。ビーム兵器が通用しない移動要塞の中央突破を防ぐ手立てはあるのか?

 地球連邦とヴェイガンの攻防戦は、さながら「巨大な矛」と「巨大な盾」の対決だ。過去のガンダムシリーズで観られた、“両軍が大量破壊兵器を撃ち合う”といった展開とは異なっており、興味深かった。
 しかも攻防戦の末、移動要塞が地球へ落下し始めるという、地球連邦もヴェイガンも望んでいない結果を招く。このままでは両軍共に作戦は失敗、勝者のいない戦いになってしまう。

 事態を打開するため、フリットとゼハートは自分の命と引き換えに移動要塞を内部から爆破することを決心する。アセムのAGE-2はゼハートのゼイドラに導かれ、コロニーデストロイヤーを移動要塞奥深くのエネルギーコアまで運搬し、固定式の爆弾としてセット。しかしこれは本来の運用とは異なる使用方法であり、起爆装置を手動で作動させた後、脱出時間を確保することは出来ない。

 成すべき仕事をやり遂げ、死を覚悟…と言うより人生最期の時間を迎えて諦観した二人は、互いの心中を吐露し、語り合う。差し伸べた合った手と手が握られる直前、Xラウンダーの能力を解放していたゼハートの脳裏に、イゼル・カントからの指示が届くのだった。

 移動要塞からの脱出に成功したアセムのAGE-2は、そのまま大気圏に突入して地球へ降下。フリット達の乗るディーバも、その後を追う。
 生きて地球へ降下した者もいる。
 宇宙で死んでいった者もいる。
 戦争に、完全なハッピーエンドなど有り得ない。
 そして、生き残って美しい夕陽に感動してもなお、
「この美しさを奪い合って、我々は戦争をしているのだ」
という現実は変わらない。裏を返せば、
「譲り合えば戦争をしなくても済む」
わけだが、小さな島すら譲り合えない国家に属する現実の私たちに、そんなツッコミなど出来るはずもないのだ。

絶対外れる!『機動戦士ガンダムAGE』に関する謎・疑問・予想・願望を書きなぐる!!(その3)

絶対外れる!『機動戦士ガンダムAGE』に関する謎・疑問・予想・願望を書きなぐる!!(その3)
~ キオ編のアセムは、
        ガンダム版キャプテンハーロックとなって活躍する! ~

 ファーストガンダムをリアルタイムで視聴していた時は、私を含むほとんどの人がネタばれなど一切無しで視聴していた。その状況を再現するため、『機動戦士ガンダムAGE』をネタばれ無しで視聴している私が、リアルタイムで疑問視している事柄について書きなぐるコーナーの第三弾である。
 ちなみに、第一弾は → こちら
 第二弾は → こちら

 キオ編の第1話を観ていたら、いきなりアセムが除隊するようなことを口にしたので、「おお、遂に私の予想が的中するのか?!」(その記事は → こちら )と思わずTVに向かって前のめりになった。しかし、次のシーンでキオが呟いた。
「天国の父さん」
 へああああああ? 「除隊した父さん」どころか「天国の父さん」だとぉおお?
 私はヘナヘナと前のめりに崩れ落ちそうになる体を、何とか両手で支えた。
 呆気に取られている私の目の前で、TVは新しくなったオープニングを流し始める。

 ああ、カッコイイなぁ(ちょっと『レイズナー』の主題歌っぽいかも)…キオ編が始まったんだなぁ…
 でも、アセムの死が台詞一つで片付けられるなんて、まるで劇場版『イデオン』のフォルモッサ・リンじゃないか…確かに斬新な展開ではあるけれど、これじゃあ…

 と、その時、画面には胸にドクロの紋章を抱いたガンダムらしきモビルスーツのシルエットが!
 こ、これはクロスボーン・ガンダムか?!
 否、これは…
 サンコミックス版の『宇宙戦艦ヤマト』に登場したキャプテンハーロックが乗っていた戦艦のガンダム版なのでは?(ファーストガンダムリアルタイム視聴世代は、『宇宙戦艦ヤマト』リアルタイム視聴世代でもあるので、こういう発想になる)
 つまり、アセムは死んでいない! ガンダム版のキャプテンハーロックとなり、謎のガンダムを駆って活躍するのだ!!

 私の背筋はシャキッと伸び、本編を観続けていると「…漂流船の調査を最後に、行方が分からなくなったんだ」とキオ自身から説明が!
 やっぱりアセムは死んでいない。きっと、ガンダムAGE-2と一緒に行方不明になったのだ。だから、新オープニングに登場する謎のガンダムは、AGEシステムから切り離した運用が可能となるように改造されたガンダムAGE-2に違いない。

 …だが、アセムがガンダムAGE-2と共に健在であるとすると、なぜ家族の元に帰って来ないのかという疑問が浮かぶ。
 『SEED DESTINY』のフラガみたいに、記憶を無くして(書き換えられて)ヴェイガン側についているのか? あるいは、記憶を無くしたふりをしてヴェイガンに潜入しているとか? イゼル・カントと連絡を取っていた仮面の軍人が、ちょっと気になるところだが…

 個人的には、アセムはヴェイガンの軍人になるのではなく、自分の意思で独自の立場から戦争に介入する一匹狼みたいな存在であって欲しい。ゼハートの抱く理想を知っているアセムが、ヴェイガンの窮状をその目で確認したならば、ガンダムを使って独自の行動に出るというのも有り得ると思う。

 謎のガンダムがガンダムAGE-2改だとしたら、ダブルバレットに続く第三のウェアが登場するのか? それらはマッドーナ工房と関係があるのか?
 いやもう、『機動戦士ガンダムAGE』キオ編は最初からスゴイわ。

『機動戦士ガンダムAGE』第23話から第26話の感想(その4)

『機動戦士ガンダムAGE』第23話から第26話の感想(その4)

 第26話『地球 それはエデン』

 前回の感想で、ウルフのことを「ソロモンで戦死しなかったスレッガー」と表現したら、今回、そのウルフが戦死してしまった。それも、スレッガーのように「敵軍の切り札と事実上刺し違える(身を挺する形でIフィールド内にガンダムを届けた時点で勝負はほぼ決していた)」という華々しい最期ではなく、戦闘の一局面の流れの中で致命傷を受け、散ってしまった。
 アセムの窮地を救い、その代償として戦死した形ではあるものの、一瞬の隙を突かれて墜されてしまうという最期は、本当に普通のパイロットのそれである。その呆気ない墜され方が、逆に衝撃的だった。

 振り返ってみれば、ウルフはアセム編における人間ドラマの中では、核をなしていなかった。アセムのサポート役に徹しており、デシルのように対立の構図の一角となってはいなかった。

 デシルは、敵であるフリットとの対立、味方であるはずのゼハートとの対立という二重の特別な対立の中にあり、アセムとは普通に敵同士として対立関係にあった。
 しかし前回、パイロットとしてモビルスーツ同士での対決に拘っていたデシルを、フリットは指揮官として戦艦を運用することで、キッチリと撃退している。これは単にこの一局面での勝敗を描いただけではなく、飽く迄も一パイロットに過ぎない立場のデシルを、指揮官という立場に登りつめたフリットが退けたことで、両者に格の違いがあることを見せつけていた。デシルとフリットの対決は、この「モビルスーツ対戦艦」の戦いによって決着が付き、その時点で二人の対立自体に終止符が打たれたのだ。

 だから今回、アセムがデシルを倒すという流れは正しい。正しいと言うか、自然に映る。既にフリットとの勝敗が決してしまっていることに気付かないデシルに、アセムが引導を渡す。しかもそのアセムは、ウルフから“スーパーパイロット”を引き継いだアセムなのだ。
 そして、デシルと特別な対立関係にあったゼハートは、彼を見殺しにすることでその対立を終わらせる。ここでも、アセムがデシルを倒すという流れの自然さが見える。何故なら、ゼハートとアセムは、デシルと対立しているという点に関しては同じ側に立っていたからだ。ゼハートからすれば、自分が実の兄に手を下す代わりにアセムが倒してくれたという思いも無くは無かったのではないか。

 精神的に成長しないまま、「ただ強いだけの子供」として死んでいったデシル。
 後輩であるアセムの成長を見守り助け続け「強い大人」として死んでいったウルフ。
 対照的な二つの死が描かれた回だった。

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 写真撮影時40歳。
 いい歳して云々といった決まり文句は私には通用しない。たった一度の人生、他人に迷惑をかけない範囲で楽しみます。