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2009-02

私がイアン・ヴァスティ(『ガンダム00』第2期 ソレスタルビーイング制服)のコスプレをした理由

私がイアン・ヴァスティ(『ガンダム00』第2期 ソレスタルビーイング制服)のコスプレをした理由


 イアン・ヴァスティのコスプレをするとか、ましてやコスプレイベントに参加するなど、ほんの4ヶ月ほど前までは全く考えてもいなかった。

 過去にコスプレらしきことを少しはやっていたものの、飽く迄も「バンダイから発売される戦隊モノまたは仮面ライダーのキャラクター商品」を買って着用するという、ただそれだけのことだった。「コスプレしたい」というよりも、むしろ「特撮番組のマーチャンダイジングにおける大人向き商品に一票を投じる」という気持ちで購入していた。

 しかし2008年は、『ゴーオンジャー』からも『キバ』からも、私が欲しいと思える大人向け商品が発売されなかった(『ゴーオンジャー』のジャケットは、着ると肩が凝りそうな感じがして食指が動かなかった)。結果的に、そのための予算が浮く格好となった。

 そういう状況下で、2009年春に開催される、しょこたん(中川翔子)のコンサートチケットを押さえることに成功した。しょこたんのコンサートでは、観客の一部がコスプレをすることが定番になっている。私自身、ゲキブルーのジャケット(前述の通り、バンダイから発売されている大人向け商品)のみではあるが、会場で着た経験がある。今回も、せっかくだから軽くコスプレしたいという気持ちが沸いた。

 そこで、戦隊やライダーと同様の特撮作品である『レスキューフォース』のキャラクターのコスプレをしようと思ったのだが、諸事情で断念(その記事は → こちら)。この時点で、特撮作品のキャラのコスプレをするという線は消えた。

 特撮でないのなら、後はアニメしかない。私のコスプレは、基本的にはこの二者択一だ。
 2008年に放送されていたアニメで、視聴していた作品は『ガンダム00』だけ。
 しかし『ガンダム00』は、キャラクターが(絵的に)腐女子に迎合していると思えるような気持ち悪い作りになっており、その所為で第1期に関しては感情移入できなかった。
 それでも一応観続けていたのは、『00』が“ガンダム”を冠した作品だったからである。(「刹那がエクシアを丸腰にした状態で人質の引渡しを行う」など、気に入ったエピソードが少数ながら存在したことも事実ではあるが)

 そもそも私は、ファーストガンダム(『機動戦士ガンダム』)をリアルタイムで視聴していた世代である。
 だからファーストガンダムに対する思い入れは、『ガンダム00』とは比較にならないほど大きい。ガンダムのキャラクターのコスプレをするならば、『ガンダム00』ではなくファーストガンダムからキャラクターを選びたいと思った。
 ところが、いざキャラクターを選ぶとなると、既に43才になっている自分(体形は痩せ型)に合ったキャラクター(コスプレしたいキャラクター)というのが、意外に見つからない。とりあえずコスパから発売されている連邦軍の制服(既製品)を買ってみたけれど、もう一つ気分が乗ってこない。

 私はヒントを求め、コスプレに関するネットサーフィンを行った。
 そこで改めて気付かされたことは、コスプレイヤーの男女比が、女性に大きく偏っているという事実だった。『ガンダム00』のコスプレにおいても、男装コス(女性が男性キャラクターのコスプレをする)が大勢を占めている。
 実際に『ガンダムコスプレフェスティバル』に参加してみた経験からも、同じことが言える。まだ文字通り一例でしかないが、コスプレの現場の状況と、モニター越しに確認できる状況は一致していた。

 一方、『ガンダム00』の“視聴者”が、これほど女性に偏っているとは到底考えられない。
 例えば『ガンダムSEED』では、ガンプラが約1年間で累計800万個も出荷されているのだ(参考記事は → こちら)。
 私の経験上、販売店のガンプラのコーナーにいる女性(客)は、圧倒的少数派である。賭けても良いが、ガンプラの購入者に関しては、圧倒的に男性が多い。コスプレの男女比とは、まさに正反対である。
 
 『ガンダム00』視聴者の男女比は知らないけれど、ガンプラの売れ行きからして、男性視聴者が100万とか200万のレベルで存在することは間違いないだろう(私のようにガンプラをほとんど買わない男性視聴者もいるわけだし)。それに対して、女性がその10倍の1000万とか2000万というレベルで存在しているかと言えば、それは視聴率から考えて有り得ない。視聴率は平均4%台なのだから、仮に男性視聴者が200万人いるとすると、女性の視聴者もほぼ同程度だということになる。
 それなのに、『ガンダム00』に関するコスプレイヤーは男性よりも女性の方が圧倒的に多く、その女性の中では男装をしているコスプレイヤーが多い。

 そういう状況をモニター越しに見ているうちに、私は何だかだんだん腹が立ってきた。
 ガンダムマイスターのコスプレをしているのは、ほとんどが女性である。
 それも、パッと見て女性と分かるような人ばっかりなのだ。
 中には、厚底ブーツ(かつてコギャルの代名詞だった)やピンヒールのブーツ(言わずもがな)を履いている女性まで…
 どう見たって「この世界は歪んでいる」。

 男はどうしたんだ、男は?
 二十歳を過ぎた男なら、身長175cmとか普通にいるだろうに。
 ええい、男性視聴者がガンダムマイスターのコスプレをしないから、こういう状況になってしまうのだ!

 もし私があと20才若かったら…
 私があと20才若かったら…
 …あ、ダメだわ。ガンダムマイスターは美形ばっかりだから、私が20才若かったとしても、コスプレできるキャラがいないわ。
 う~ん、だから男性のコスプレイヤーが少ないのか?
 男性レイヤーの少なさは、今のアニメ界における構造的問題を投影したものなのか?

 しかし考えてみれば、美形男性キャラの男装コスをしている女性のコスプレイヤーが、宝塚の女性のように容姿端麗というわけではない。ハッキリ言って、ほとんどが並みのルックスである。
 だから、並みのルックスの男性がガンダムマイスターのコスプレをしたとしても、男装コスをしている女性レイヤーから非難される筋合いはない筈だ。

 なんだ、大丈夫ではないか。
 並みのルックスの男性が、ガンダムマイスターのコスプレをしても大丈夫なのである。
 ええい、やはり若い男性視聴者がガンダムマイスターのコスプレをしないことが問題なのだ!
 若い男性視聴者よ、ガンダムマイスターのコスプレをするのだ!

 …そうやって、いくら私がモニターの前で念じたところで、ガンダムマイスターのコスをする若い男性レイヤーが増えるはずもない。
 何か私にできることはないのか?
 もちろん、40過ぎの私がガンダムマイスターのコスをするのは無理である。
 だが、オッサンがオッサンキャラのコスをすることは、無理ではない…

 『ガンダム00』のオッサンキャラと言えば、イアン・ヴァスティとセルゲイ・スミルノフ。
 私は身長175cmと背は低くはないものの、体つきは華奢であり、両者共に体形の一致度は低い(イアンは設定画を見る限り、2期になってから恰幅が良くなっていように思えた)。しかし、イアン・ヴァスティとセルゲイ・スミルノフ以外に、コスしたいと思えるオッサンキャラはいない。ここは二者択一である。
 プロのエンジニア(電気保全技師)としての実務経験を持つ私は、イアン・ヴァスティを選んだ。

 以上が、私がイアン・ヴァスティのコスプレをした理由である。
 『ガンダム00』の一視聴者ではあるものの、ファンとまではいかない私が、イアン・ヴァスティのコスプレをすることになったのは、自分が不満に感じている現状を例えゼロコンマ以下のパーセンテージであったとしても、確実に変えたいと思ったからだ。
 つまり、我が身を以って、『ガンダム00』の男性レイヤーの数を一人増やすという行動に出たのである。

 子供じみていると思われるだろうか?
(ここで、顔をモニターにぐっと近付ける)
 それでも、オッサンにはオッサンなりの、こだわりというものがあるのだ。

 『ガンダム00』がセカンドシーズンに入ると、エンディングや提供読みの際に腐女子向けと思える絵が出て来なくなったため、作品に対する抵抗感が大幅に減少した。それに、イアンのコスをすることになった所為もあってか、前よりもキャラクターに対して感情移入し易くなった。
 結果的に、今のところ2期は1期よりも楽しめている。(ただし、物語の完成度は1期の方が高かったと思う)

 キャラに感情移入し易くなるためにコスをしたわけではない。
 しかし、結果としてそうなったことは、悪くないと思っている。
 イアンのコスをしなかったら、イアン・ヴァスティの視点で物語を観るという発想が、私の中に生まれることは決してなかったに違いない。
 一見、“着ただけ”のオッサンレイヤーでしかない私にも、この程度の背景はあるのだ。
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震電

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 写真撮影時40歳。
 いい歳して云々といった決まり文句は私には通用しない。たった一度の人生、他人に迷惑をかけない範囲で楽しみます。