ワールドプレミアム世界ダブルタイトルマッチ The REAL 長谷川穂積 vs アレハンドロ・バルデス オスカー・ラリオス vs 粟生隆寛
ワールドプレミアム世界ダブルタイトルマッチ The REAL
長谷川穂積 vs アレハンドロ・バルデス
オスカー・ラリオス vs 粟生隆寛
2008年の会場で観た試合:4回目
観戦日:2008年10月16日(木)


過去、コンサート鑑賞でしか来たことのない代々木第一体育館に、とうとうボクシング観戦のために足を運んだ。日本武道館と両国国技館、そしてJCBホールでは既にボクシングを観戦済み、後楽園ホールは言わずもがな。これで一応東京の主だった会場で観戦したような気がする。

今回も南側の3列目という良席(ただし、1列目の前には通路、A〜C列、通路、プレス席が3列あるので、実際には10列目辺りか)で観戦した。ちなみに、南側のA列にはジョー小泉さんが座っておられた。

ノートパソコンを開いている方がジョーさん。殿堂入りメンバーなのだから、柵の内側に鎮座しておられるべきなのでは? あるいは、リング誌特派員としてプレス席で仕事をされるという形でも良いと思うが…。個人的に、凄く違和感を感じた。
WBA世界フェザー級タイトルマッチ
オスカー・ラリオス vs 粟生隆寛
粟生は惜しい試合を落とした。逆に言えば、ラリオスは上手く勝ちを拾った。
私にとって「粟生の敗北」という結果以外は、全く予想外の試合となった。
試合前の予想は、3対7で粟生が不利、どちらが勝つにしろKO決着というものだった。
ラリオスが勝つとしたら、暫定王者決定戦や初防衛戦のように攻めに攻め、最後は強烈なクリーンヒットを決めて試合を終わらせると思った。粟生が勝つとしたら、最終回を迎える前に、カウンターで倒し切ってしまうしかないと思った。
それが、12ラウンド戦い抜いてのスプリット・デシジョンなのだから、意外だった。
ラリオスの粘りと試合運びの上手さを褒めるべきか?
歴戦の兵(つわもの)からダウンを奪い、反撃のボディブローに耐え抜いた粟生を褒めるべきか?
もちろん、現場で観戦していたときは、私を含めて多くの観客が粟生の手数の少なさを叱咤していた。私自身、
「手数、手数!」
「打て! 先に打て!」
「手を出せ!」
と、何度叫んだことか。
ちなみに、私の“南側3列目”採点では、114対112で粟生は負けている。
パンチの質では粟生が優っているラウンドでも、その手数が少なすぎるのだ。ガードの上を叩くだけの見せ掛けのパンチを何発か当てておけば粟生のものになるラウンドが2つはあったと思うが、それをやらないからラリオスの攻勢に持っていかれてしまう(所謂“勢い”に流される)。
本来、チョンチョンと当たるだけのジャブ(アマチュアでもポイントを貰えない)など評価するべきではないと思うが、極力どちらかに振り分けるという現在の採点傾向においては、そんなパンチでも「振り分けるとしたら…」という口実をジャッジに与えてしまう。
本当にもったいなかった。
でも、本当に良く頑張った。
粟生に関しては、その2つに尽きる。
ラリオスのボディブローを再三貰っても戦い続けることが出来た点は立派である。以前マルコ・アントニオ・バレラとスパーリングをした際には「(ボディブローで)何度倒されたことか」と言っていたが、そういう練習が生きたのだと思う。
そして、あえてもう1つ付け加えるとしたら…
「4ラウンドのバッティングで、出血していたのが粟生の方だったら、粟生の10−7だった」
実際には、ラリオスが出血したため粟生の9−8。ダウンがあったにも関わらず、1ポイント差になってしまった。これがもし、10−7という3ポイント差が付く“ビッグラウンド”になっていたら、ラリオスがアウトボクシングをする余裕など生まれなかった筈だ。
いや、単純に10−8でも同じことだろう。
やはり、スレイマン・ルールは悪法である。

WBA世界バンタム級タイトルマッチ
長谷川穂積 vs アレハンドロ・バルデス
上手いマッチメイクである。次回の防衛戦の予行演習としては、まずまずの結果だと思う。
次回の防衛戦の相手となるブシ・マリンガは、今回の挑戦者だったアレハンドロ・バルデスと同じサウスポーではあるが、実力は遥に上だと思われるからだ。何しろ6月の試合(挑戦者決定戦)で、当時1位にランキングされていたウィラポンを、一方的な内容で4回TKOに屠っている。
「左ストレート、フック、アッパー」を自在に繰り出すサウスポーで、長谷川より長身でリーチが長い。これではまるで、長谷川穂積を体格的に大きくしたボクサーではないか。
ブシ・マリンガは、チャンピオン長谷川にとって、これまでで最強の挑戦者となるだろう。
今度ばかりは、長谷川も危ない。スピード差は、距離の差で相殺される可能性があるからだ。
サウスポー対策を、現状からどれだけ上積み出来るかが勝負の分かれ目となるだろう。けれども、国内に“仮想マリンガ”を務められるボクサーがいるだろうか…?
あ、そうそう、私の2列後の席でオッサン達が「止めるのが早い」と文句を言っていたが、最近の国際的基準から言えば、適切なタイミングで止めており、何ら問題はない。10回以降だったら、最初のダウンで止められていた可能性も結構高いと思う。
長谷川穂積 vs アレハンドロ・バルデス
オスカー・ラリオス vs 粟生隆寛
2008年の会場で観た試合:4回目
観戦日:2008年10月16日(木)


過去、コンサート鑑賞でしか来たことのない代々木第一体育館に、とうとうボクシング観戦のために足を運んだ。日本武道館と両国国技館、そしてJCBホールでは既にボクシングを観戦済み、後楽園ホールは言わずもがな。これで一応東京の主だった会場で観戦したような気がする。

今回も南側の3列目という良席(ただし、1列目の前には通路、A〜C列、通路、プレス席が3列あるので、実際には10列目辺りか)で観戦した。ちなみに、南側のA列にはジョー小泉さんが座っておられた。

ノートパソコンを開いている方がジョーさん。殿堂入りメンバーなのだから、柵の内側に鎮座しておられるべきなのでは? あるいは、リング誌特派員としてプレス席で仕事をされるという形でも良いと思うが…。個人的に、凄く違和感を感じた。
WBA世界フェザー級タイトルマッチ
オスカー・ラリオス vs 粟生隆寛
粟生は惜しい試合を落とした。逆に言えば、ラリオスは上手く勝ちを拾った。
私にとって「粟生の敗北」という結果以外は、全く予想外の試合となった。
試合前の予想は、3対7で粟生が不利、どちらが勝つにしろKO決着というものだった。
ラリオスが勝つとしたら、暫定王者決定戦や初防衛戦のように攻めに攻め、最後は強烈なクリーンヒットを決めて試合を終わらせると思った。粟生が勝つとしたら、最終回を迎える前に、カウンターで倒し切ってしまうしかないと思った。
それが、12ラウンド戦い抜いてのスプリット・デシジョンなのだから、意外だった。
ラリオスの粘りと試合運びの上手さを褒めるべきか?
歴戦の兵(つわもの)からダウンを奪い、反撃のボディブローに耐え抜いた粟生を褒めるべきか?
もちろん、現場で観戦していたときは、私を含めて多くの観客が粟生の手数の少なさを叱咤していた。私自身、
「手数、手数!」
「打て! 先に打て!」
「手を出せ!」
と、何度叫んだことか。
ちなみに、私の“南側3列目”採点では、114対112で粟生は負けている。
パンチの質では粟生が優っているラウンドでも、その手数が少なすぎるのだ。ガードの上を叩くだけの見せ掛けのパンチを何発か当てておけば粟生のものになるラウンドが2つはあったと思うが、それをやらないからラリオスの攻勢に持っていかれてしまう(所謂“勢い”に流される)。
本来、チョンチョンと当たるだけのジャブ(アマチュアでもポイントを貰えない)など評価するべきではないと思うが、極力どちらかに振り分けるという現在の採点傾向においては、そんなパンチでも「振り分けるとしたら…」という口実をジャッジに与えてしまう。
本当にもったいなかった。
でも、本当に良く頑張った。
粟生に関しては、その2つに尽きる。
ラリオスのボディブローを再三貰っても戦い続けることが出来た点は立派である。以前マルコ・アントニオ・バレラとスパーリングをした際には「(ボディブローで)何度倒されたことか」と言っていたが、そういう練習が生きたのだと思う。
そして、あえてもう1つ付け加えるとしたら…
「4ラウンドのバッティングで、出血していたのが粟生の方だったら、粟生の10−7だった」
実際には、ラリオスが出血したため粟生の9−8。ダウンがあったにも関わらず、1ポイント差になってしまった。これがもし、10−7という3ポイント差が付く“ビッグラウンド”になっていたら、ラリオスがアウトボクシングをする余裕など生まれなかった筈だ。
いや、単純に10−8でも同じことだろう。
やはり、スレイマン・ルールは悪法である。

WBA世界バンタム級タイトルマッチ
長谷川穂積 vs アレハンドロ・バルデス
上手いマッチメイクである。次回の防衛戦の予行演習としては、まずまずの結果だと思う。
次回の防衛戦の相手となるブシ・マリンガは、今回の挑戦者だったアレハンドロ・バルデスと同じサウスポーではあるが、実力は遥に上だと思われるからだ。何しろ6月の試合(挑戦者決定戦)で、当時1位にランキングされていたウィラポンを、一方的な内容で4回TKOに屠っている。
「左ストレート、フック、アッパー」を自在に繰り出すサウスポーで、長谷川より長身でリーチが長い。これではまるで、長谷川穂積を体格的に大きくしたボクサーではないか。
ブシ・マリンガは、チャンピオン長谷川にとって、これまでで最強の挑戦者となるだろう。
今度ばかりは、長谷川も危ない。スピード差は、距離の差で相殺される可能性があるからだ。
サウスポー対策を、現状からどれだけ上積み出来るかが勝負の分かれ目となるだろう。けれども、国内に“仮想マリンガ”を務められるボクサーがいるだろうか…?
あ、そうそう、私の2列後の席でオッサン達が「止めるのが早い」と文句を言っていたが、最近の国際的基準から言えば、適切なタイミングで止めており、何ら問題はない。10回以降だったら、最初のダウンで止められていた可能性も結構高いと思う。

