2017-11

三ツ矢サイダーのCMの件

三ツ矢サイダーのCMの件

 三ツ矢サイダーの新CM「僕らの爽快」編に批判が集まり、該当CMが取り止めになった。

http://www.asahiinryo.co.jp/mitsuya-cider/sp/cm/

 私は管楽器の経験者では無いのだが、このCMの件のシーンを見た瞬間に
「あっぶねぇなぁ!」
と思った。
 そして、このシーンを含むCMにOKを出した三ツ矢サイダーの担当者というか責任のある立場の人間の無能さ(センスの欠如)に呆れた。
 危険に対する感度の低い人だったら、私のように「あっぶねぇなぁ!」とは思わないかもしれないが、普通に考えても「良い印象を与えないから没」になるはずだ。

 ここまで言っても分からない人がいるとしたら、それこそ「危ない人」であり、件の三ツ矢サイダーの担当者も多分そうだったのだろう。

 敢えて書こう、
「三ツ矢サイダーを飲んでいる人が、不意に、死角から軽く体当たりを食らって体勢を崩す」
というCMを、三ツ矢サイダーは世に出すのか?

 想像力が欠如している輩が多数派になったら、本当に怖いことになる。
 過去、日本はそんな感じで戦争を初めて、終いには原爆を落とされたのだと思うから。
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プロ活動をしている対象に関して、お金を一銭も払っていない人には、ファンを名乗る資格は無いだろうという話の補足

プロ活動をしている対象に関して、お金を一銭も払っていない人には、ファンを名乗る資格は無いだろうという話の補足


 この記事は、 『プロの定義と、それに対するファンの定義』 の補足であり、 『趣味、そしてファン・マニア・オタクという呼称について』 とも関連がある。

 プロ活動をしている対象に関して、お金を一銭も払っていない(あるいは、親に支払わせるように仕向けていない)人には、ファンを名乗る資格は無いのは何故かというと、

・プロを名乗る資格があるのは、お金を稼いだ実績を持つ者だけである。
・プロに対し、ファンを名乗る資格があるのは、お金を払った実績を持つ者だけである。

という対になった定義が書けるからである。我ながらシンプルで美しい定義だと思う。
 これに関して、ちょっとした補足を思い付いたので、忘れないように書いておこう。

 ガンダムシリーズ等のTVアニメや仮面ライダーシリーズなどのTV特撮番組は、今日でも地上波で無料放送されており、私たちはそれを視聴することが出来る。

 なぜ、私たちはガンダムシリーズ等のTVアニメを無料で視聴することが出来るのだろうか?

 ガンダムシリーズ等のTVアニメは商業作品であり、本来なら視聴者から視聴料を徴収して利益を得なければ、製作することも放送することも出来ない筈ではないか?

 答えは簡単、ガンダムシリーズ等のTVアニメは、視聴者から視聴料以外の形で、お金を支払ってもらっているからである。ある人はガンプラを買ってお金を支払い、ある人はディスクを買ってお金を支払い、またある人はバンダイ等から発売されている公式キャラクターグッズを買ってお金を支払っているのだ。

 先の質問を、もう一度見直そう。
「なぜ、私たちはガンダムシリーズ等のTVアニメを無料で視聴することが出来るのだろうか?」

 “私たち”視聴者の一部に、視聴料以外の形で金を支払っている人間がいるから、ガンダムシリーズ等のTVアニメを無料で放送することが出来ているのだ。つまり、その視聴者は

・TVアニメとしてのガンダムを、視聴料以外の形で金を支払ったうえで、視聴している人
・TVアニメとしてのガンダムを、視聴料以外の形でも金を支払うことなく、本当に無料で視聴している人

…の二つに分けることが出来る。

「視聴料以外の形でも金を支払うことなく、本当に無料で視聴している人」が存在できるのは、
「視聴料以外の形で金を支払ったうえで、視聴している人」が存在しているお陰である。

 『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』を例にして言い換えよう。

「視聴料以外の形でも金を支払うことなく、本当に無料で視聴している人」が存在しなくても、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』を放送し続けることは出来る。
「視聴料以外の形で金を支払ったうえで、視聴している人」が存在しなければ、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』を放送し続けることは出来ない。

 私は、後者の視聴者のみ、ファンと呼ぶ。

 ファンでない視聴者は、ファンである視聴者に対し、心の中で感謝してくれれば、それで良い。
 ファンでないときの私は、ふと自分がファンでないことに気付いたとき、そうしている。

非実在青少年条例の恐ろしさを、分かりやすく説明しよう!(その8) ~ 非実在青少年条例の先には、『ガンダム』が観られなくなる社会がある ~

非実在青少年条例の恐ろしさを、分かりやすく説明しよう!(その8)
      ~ 非実在青少年条例の先には、
              『ガンダム』が観られなくなる社会がある ~

 この記事は、前記事 の続きである。
 今回は趣向を変えて、東京都青少年健全育成条例の改正案の先にある、更なる改正案を想像してみよう。

 ・ 東京都青少年の健全な育成に関する条例 新旧対照表(平成22年4月27日)
http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/pdf/08_joureikaisei/sinkyuutaisyou.pdf


----------------------------------------
二 年齢又は服装、所持品、学年、背景その他の人の年齢を想起さ
  せる事項の表示又は音声による描写から十八歳未満として表現
  されていると認識されるもの(以下「非実在青少年」という。)
  を相手方とする又は非実在青少年による性交又は性交類似行為
  に係る非実在青少年の姿態を視覚により認識することができる
  方法でみだりに性的対象として肯定的に描写することにより、青
  少年の性に関する健全な判断能力の形成を阻害し、青少年の健全
  な成長を阻害するおそれがあるもの
----------------------------------------

 私は、この条文の先に、例えばこんな“改正案”を想像する。

三 戦争又は戦争類似行為に係る非実在青少年の姿態を視覚に
  より認識することができる方法で、その行為をみだりに肯定的
  に描写することにより、青少年の戦争に関する健全な判断能
  力の形成を阻害し、青少年の健全な成長を阻害するおそれが
  あるもの


 この改正案は、「ガンダム規制」条例と呼ばれ、物議を醸すだろう。
 役人は、当然ながら「ガンダムは規制の対象にならない」と説明するだろう。
 人々はその説明を聞いて安心し、改正案は可決されるだろう。
 そして何年か経った後…

 「子供がテロ行為に加担する姿を肯定的に描いた作品を、子供に見せてはいけない」
という理由で『機動戦士ガンダム00』が不健全図書に指定され、
 「子供が戦争に参加してエースパイロットになる姿を描いた作品を、子供に見せてはいけない」
という理由で『機動戦士ガンダム』が不健全図書に指定され、
 「現行の安定した社会を崩壊させるための争いに子供が参加する姿を描いた作品を、子供に見せてはいけない」
という理由で『機動戦士ガンダムUC』が不健全図書に指定されるだろう。

 その他の作品も次々と不健全図書に指定され、そして遂には
「不健全図書の単純所持の禁止」
が決定するだろう。

 そうなると、何人たりとも『ガンダム』を観ることはもちろん、所持していることも出来なくなる。
 見つけ次第、『ガンダム』を廃棄しろ。
 見つけ次第、『ガンダム』を捨てさせろ。

 青少年の健全な成長を阻害するおそれがあるものは、この日本からなくせ。
 そういう社会に、いつの間にかなっていくだろう。

 太平洋戦争時の日本は、実際に、そういう類の社会だったのだ。
 そのとき猛威を振るった治安維持法は、戦争が始まるずっと前に制定されていた…

非実在青少年条例の恐ろしさを、分かりやすく説明しよう!(その7) ~ 犯罪をなくすために、犯罪を描いた作品を不健全図書に指定せよ? ~

非実在青少年条例の恐ろしさを、分かりやすく説明しよう!(その7)
~ 犯罪をなくすために、犯罪を描いた作品を不健全図書に指定せよ? ~

 この記事は、前記事 の続きである。

 「児童(実在する18才未満の人物)」が出演するポルノが規制されるのは、「児童に対する性的搾取及び性的虐待が児童の権利を著しく侵害する」からであると、児童ポルノ禁止法には書いてある。つまり、

実在する18才未満の人物がポルノの被害者とならないように、児童(18才未満)ポルノを禁止しているのだ。

 では何故、「非実在青少年(18才未満に見える2次元キャラ)」が登場するエロ漫画やエロアニメ等も、同じように規制しようとしているのだろうか? 

そこに描かれているのは文字通り「実在しない児童(18才未満)」であり、被害者など存在しないというのに。 

 非実在青少年条例(東京都青少年健全育成条例の改正案)の第十八条では、「青少年性的視覚描写物が青少年の性に関する健全な判断能力の形成を阻害するおそれがある」からだとしている。
 要するに「エロ漫画を読んだ人は、性犯罪を起こすおそれがある」と言いたいのだろう。
 この手の文言を見ると、私はいつもツッコミを入れたくなる。

 だったら、推理小説を読むことによって「犯罪に関する健全な判断能力の形成を阻害するおそれがある」はずだ。
 犯罪を報道した新聞を読んだり番組を視聴することによって「犯罪に関する健全な判断能力の形成を阻害するおそれがある」はずだ。「はず」どころか、

実際に「報道されていた犯罪の手口を参考にして(影響されて)、自分もやってみた」という模倣犯は実在する(西鉄バスジャック事件など)。
 ちなみに、これは18歳未満に限った話ではない。つい最近も、成人男性が、秋葉原における無差別殺人事件を模倣したと思われる事件を起こしている。


 しかしながら、推理小説や犯罪報道が、そういう理由から規制されることはない。
 何故なら、「推理小説や犯罪報道に接しようが接しまいが、そういう犯罪を起こす人は起こすだろうし、起こさない人は起こさないだろう」という考え方が主流だからだ。
 つまり、「推理小説や犯罪報道が犯行のきっかけになるかも知れないが、犯行に至る根本的な原因は全く別のところに存在する」と一般には考えられているということだ。

 殺人事件の犯人がホラー映画マニアだと報道されると、一斉にホラー映画のTV放映が自粛されることはある。だがこれも、ほとぼりが冷めると元通りになり、TVでもホラー映画が放映されるようになる。
 誰も本気で「ホラー映画を観る人は、殺人事件を起こす(ホラー映画が殺人事件を起こす根本原因となる)」などとは考えていないからだ。一時的な放映自粛は、要するに単なる感情論なのだ。

 「エロ漫画を読んだ人は、性犯罪を起こすおそれがある」から規制する必要があるのか?
 「テロを題材にした漫画を読んだ人は、テロを起こすおそれがある」から規制する必要があるのか?
 「政府を批判した漫画を読んだ人は、政府を打倒するおそれがある」から規制する必要があるのか?

 エロやバイオレンスの直接的な描写に関しては、それがフィクションであるか否かに関わらず、視聴に際して年齢制限を設けることには賛成である。しかし、非実在青少年条例は、「18歳未満に見えるキャラクターが登場する、エロティックな描写のある漫画」を、何人たりとも所持できないようにすること狙っているのだ。
 「~に見える」という恣意的な運用が可能な条件で、単純所持を禁止することを狙った条例を、単なるエロ規制だと思っていたら大間違いである。それは、人間を人間たらしめる核心である想像力とその産物、すなわち創作物を殺す最悪の道具に成り得るのだ。

非実在青少年条例の恐ろしさを、分かりやすく説明しよう!(その6) ~ その2つ目の目的は「児童ポルノ」および「児童ポルノ漫画等」の所持禁止 ~

非実在青少年条例の恐ろしさを、分かりやすく説明しよう!(その6)
~ その2つ目の目的は「児童ポルノ」および「児童ポルノ漫画等」の所持禁止 ~

 この記事は、前記事 の続きである。
 今回も、東京都青少年健全育成条例の改正案と現行の対比から、非実在青少年条例の本当の目的を探ってみよう。

 ・ 東京都青少年の健全な育成に関する条例 新旧対照表(平成22年4月27日)
http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/pdf/08_joureikaisei/sinkyuutaisyou.pdf


 非実在青少年条例の本当の目的の一つは、「児童ポルノ」に漫画やアニメも含めることである。

 「児童(実在する18才未満の人物)」が出演するポルノも、「非実在青少年(18才未満に見える2次元キャラ)」が登場するエロ漫画やエロアニメ等も、同じように規制しようとしているのだ。

 これだけでも十分に恐ろしいのだが、さらに恐ろしいのは、その両者の「単純所持の禁止」を狙っている点だ。非実在青少年条例の、該当箇所を見てみよう。

----------------------------------------
(児童ポルノの根絶及び青少年性的視覚描写物のまん延抑止に向けた都民等の責務)

第十八条の六の四 何人も、児童ポルノをみだりに所持しない責務を有する。
2 都民は、都が実施する児童ポルノの根絶に関する施策に協力する
  ように努めるものとする。
3 都民は、青少年をみだりに性的対象として扱う風潮を助長すべき
  でないことについて理解を深め、青少年性的視覚描写物が青少年の
  性に関する健全な判断能力の形成を阻害するおそれがあることに留
  意し、青少年が容易にこれを閲覧又は観覧することのないように努
  めるものとする。
----------------------------------------

 要するに、
 
(A)児童(18才未満)ポルノの所持禁止。
(B)18才未満に見えるキャラクターを扱っているエロ漫画やエロアニメ等は、児童ポルノに準じた規制を行う。

ということだ。この先にあるものは、「18才未満」という括りで、漫画やアニメ等も児童ポルノと同様の規制を行うことである。すなわち、

(A)児童(18才未満)ポルノの所持禁止。
(B)18才未満に見えるキャラクターを扱っているエロ漫画やエロアニメ等の所持禁止。

である。非実在青少年条例は、そうするための第一段階なのだ。

 何故そう言えるのかというと、「エロ漫画やエロアニメ等」は、現行の条例下ではキャラの年齢には関係なく(18歳未満であっても以上であっても)規制の対象になっている(不健全図書に指定される)からだ。当然そこには「18才未満に見えるキャラクターを扱っているエロ漫画やエロアニメ等」も含まれており、実際にそれが不健全図書に指定された例も多々ある。(その証拠は → こちら

 それにも関わらず、わざわざ「18才未満に見えるキャラクター」を個別に取り上げて規制しようとしているのだから、「18才未満」という括りで児童(18才未満)ポルノに含めようとしているとしか思えない。普通に考えると、それ以外に説明が付かないではないか。

 この流れを許せば、いずれ18才未満に見えるキャラクターを扱っているエロ漫画やエロアニメ等は、児童ポルノ同様、誰も所持することが出来なくなる。
 ちなみに児童ポルノ禁止法では、「衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの」も「児童(18才未満)ポルノ」であると定義している。

 この定義によれば、例えば『うる星やつら』は「児童(18才未満)ポルノ」となり、誰も所持することができなくなる。すなわち、東京からは完全に“根絶”されることになる。

 おまけに、
「何人も、児童ポルノをみだりに所持しない責務を有する。」
だから、都民だけが対象なのではない。都内に立ち入るものは「何人も」この規制を受けるので、都民以外が『うる星やつら』を都内に持ち込むことも出来なくなる。

 ジャニーズの漫画版みたいな作品も「児童(18才未満)ポルノ」であると定義される可能性が高い。
 18才未満の男性キャラが上半身裸になり、それを見た女性ファンから興奮してキャーキャー言っていれば、それはもう「衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの」そのものだろう。ここで気が付くのは、

「ジャニーズそのもの」よりも、「ジャニーズの漫画版みたいな作品」の方が、「児童(18才未満)ポルノ」として規制しやすい

ということだ。もう一つは、

 コスプレで男性キャラの上半身裸やそれに近いもの、またはそういう状態をボディタイツ着用によって模したものも、「児童(18才未満)ポルノ」と見なされるのではないかということ。

 「男性キャラが18才未満に見える場合」、「コスプレイヤーが18才未満である場合」、その両方で規制されることも考えられる。
 いつだったか、紅白歌合戦でボディタイツ使用のヌード表現が問題になったことがあるから、ボディタイツ着用でも規制される可能性は十分にあると思う。

 今はそういうことが取り締まりの対象になっていないとしても、条例で「児童(18才未満)ポルノの所持禁止」が決まったら、「今まで見逃されてきたが、実はこれもダメなのではないか」という遡っての発想で、新たな規制が始まるということも有り得る。
 何しろ、「それを所持していること」が“悪”なんだから、「それを描くこと」、「それを表現すること」は間違いなく“更なる悪”と見なされるだろう。

 うーん、恐ろしい。
 非実在青少年条例が恐ろしくないと言う人は、治安維持法も恐ろしくないと言うんだろうなぁ…
 まさに、『彼らが最初共産主義者を攻撃したとき』の世界だ。
 日本がナチスドイツと同盟を組んでいた独裁国家だったという歴史的事実を知らないんだろう。

 さて問題は、この非実在青少年条例で誰が得をするのかっていうことなんだけど…その話は次の記事で出来るかな?

非実在青少年条例の恐ろしさを、分かりやすく説明しよう!(その5)

非実在青少年条例の恐ろしさを、分かりやすく説明しよう!(その5)
~ その1つ目の目的は
          「児童ポルノ」に漫画やアニメも含めること ~


 この記事は、前記事 の続きである。
 今回は、東京都青少年健全育成条例の改正案と現行の対比から、非実在青少年条例の本当の目的を探ってみよう。

 ・ 東京都青少年の健全な育成に関する条例 新旧対照表(平成22年4月27日)
http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/pdf/08_joureikaisei/sinkyuutaisyou.pdf


 前回までに述べた通り、最初に着目すべきは、目次で「児童ポルノ」と「青少年性的視覚描写物」がセットにされている点だ。少し解説すると、

(1)条例の中では、「児童」=「18才未満」=「青少年」である。
(2)「青少年性的視覚描写物」とは、要するに「児童ポルノ」または「児童ポルノ漫画等」のこと。

 だから、「児童ポルノおよび青少年性的視覚描写物」とは、
(「児童ポルノ」)および(「児童ポルノ」または「児童ポルノ漫画等」)
という意味になる。
 まとめると、「児童ポルノ」および「児童ポルノ漫画等」ということだ。

「何だよ、それなら最初からそう書けばいいだろ」と思うでしょ?
 それが出来ない理由が二つあるのだ。

(1)日本の法律であるところの「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」いわゆる児童ポルノ禁止法では、漫画やアニメは児童ポルノの対象にされていない。つまり、国の法律では認められていることを、都の条例が規制することになってしまう。

(2)児童ポルノ禁止法では、「衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの」も「児童ポルノ」であると定義している。「児童ポルノ漫画等」という表現を使った場合、18才未満のキャラの着替えシーンやシャワーシーンのある漫画は「児童ポルノ漫画」ということになりかねず、反発を招く。

 「児童ポルノ」の定義は、児童ポルノ禁止法の第2条の3を参照のこと
            ↓
児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律
(平成十一年五月二十六日法律第五十二号)
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H11/H11HO052.html



 要するに、突っ込まれたくないことが、ここでは2重に重なっているのだ。
(1)「都は、国が保障している表現の自由を奪おうとしている」というツッコミ。
(2)「そもそも、国が定めている児童ポルノ禁止法の規制自体、厳し過ぎるのではないか」というツッコミ。

 その点を、出来るだけ突っ込まれないようにしておきたい。
 分からないように包み隠して、「児童ポルノ規制」と「漫画やアニメの規制」を一体化させたい。
 そういう意図が、非実在青少年条例からは伝わってくる。

 それにしてもホント恐ろしいよな、現行の児童ポルノ禁止法は。
「衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの」
は、ダメなんだから。

 これなら、ジャニーズの若手が衣装の上着を脱いで乳首を露出させただけでも、犯罪に仕立て上げることが出来るではないか。

よくもまぁ、こんな法律が成立したもんだ。
 法律は、剣と同じだと思う。抜くか抜かないかは、その時に権力を持っている者の考えで決まる。その剣を抜かせたくないのなら、最初から持たせては駄目である。現状では、

 ある日突然、
「ジャニーズやハロプロは、基本的には着エロと同じだ」
と為政者が言い出したら、今の児童ポルノ禁止法は、それを止めることが出来ないのだ。


 それを、漫画やアニメにも適用しようと本気で企んでいる輩が実際にいるというのだから…
 ハッキリ言って、この条例は「エロ漫画を成人向けコーナーに置く」とか、そんな生易しいレベルの話ではない。
 これは言うなれば、漫画狩り、アニメ狩り、二次元狩りが出来る剣だ。
 さらに恐ろしい「単純所持の禁止」に関しては、次の記事で書きたい。
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 写真撮影時40歳。
 いい歳して云々といった決まり文句は私には通用しない。たった一度の人生、他人に迷惑をかけない範囲で楽しみます。